警察庁は18日、2008年3月の「我が国におけるインターネット治安情勢について」のレポートをとりまとめた。同庁のセキュリティポータルサイト「@police」で公開している。このレポートは、警察庁が全国57拠点に設置しているファイアウォールと不正侵入検知システムに対するアクセスの件数などをまとめたものだ。
まず、ファイアウォールに対するアクセスについて宛先ポート別の内訳を見ると、1位がTCP 135番ポートで36.0%、2位がICMP(Echo Request)で16.3%、3位がTCP 1433番ポートで8.1%、4位がUDP 1026番ポートで7.9%、5位がUDP 1027番ポートで6.9%などの順だった。
上位2ポートの順位は2月と同じだが、1位のTCP 135番ポートは前月比で21.4%増加している。また、2月に6位だったTCP 1433番ポートが107.2%の大幅増加で3位に入った。TCP 1433番ポートへのアクセス数のグラフを見ると、大部分が中国からのアクセスで占められており、それが3月20日頃から増加したのがわかる。このポートはMicrosoft SQL Serverが使用しているもので、同ソフトの脆弱性を突くウイルスなどによるアクセスと推測している。
不正侵入検知システムに対するアクセスは、2月に比べて24.9%減少した。攻撃別手法の内訳は、ワーム(SQL Slammer)によるものが94.8%を占め、スキャンが4.8%、その他が0.3%。
関連情報
■URL
我が国におけるインターネット治安情勢について(PDF)
http://www.cyberpolice.go.jp/detect/pdf/20080418.pdf
■関連記事
・ 不正アクセスの検知件数など減少傾向、警察庁ネット治安情勢(2007/11/22)
( 永沢 茂 )
2008/04/21 15:00
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