デジタルガレージと米Twitterは23日、ミニブログサービス「Twitter」の日本語版「Twitter Japan」を公開した。ユーザー登録は無料。あわせて、日本語版では広告表示も開始した。
Twitterは、140文字以内のテキストを投稿できるコミュニケーションツール。従来の「http://twitter.com」にアクセスすれば日本語表示されるほか、専用のURL「http://twitter.jp」も用意する。言語選択メニューから切り替えることも可能だ。
投稿は、PCサイトやインスタントメッセンジャーから行なう。投稿内容は時系列で表示されるほか、他のユーザーを「フォロー」登録すれば、当該ユーザーの投稿も表示される。さらに、お互いがフォローすることでダイレクトメッセージの交換が可能となる。
なお、日本語版はPCサイトのみで、携帯電話向けサイトは準備中。「近い将来対応する予定」とした。
|
|
Twitter日本語版トップページ
|
Twitter日本語版のユーザー画面
|
● シンプルなことがユーザーやデベロッパーに受けている
|
Twitter創業者のBiz Stone氏(左)とEvan Williams氏(右)
|
|
デジタルガレージの伊藤穰一取締役
|
Twitter Japanの開発は、デジタルガレージ子会社のDGインキュベーションによる米Twitterへの投資と、デジタルガレージによる日本語サイトの開発支援を骨子とした資本業務提携に基づくもの。
23日に開催された記者発表会では、米Twitterの共同創業者であるBiz Stone氏とEvan Williams氏のビデオコメントを紹介した。「Twitterを英語以外で提供するのは初めてになる。日本語版の公開で日本のユーザーにとっては使いやすくなるだろう」(Stone氏)。
DGインキュベーションの投資・事業開発本部マネージャー枝洋樹氏は、Twitterの概要を説明した。「米国以外からのトラフィックのうち、約4割は日本で、世界の地域別投稿数では東京が最も多い」という。また、「ユーザーの9割は発言を全体公開にしている」とのことだ。
また、デジタルガレージ取締役の伊藤穰一氏はビデオコメントで、「米国ではWebサービスのAPI公開が普及しているが、以前の日本ではAPIを利用して“遊べるツール”が少なかった。Twitterはシンプルな作りだけに、デベロッパーが簡単に対応サービスを作ることができる」と説明した。
日本語版での広告展開についてStone氏は、「実験的な意味合いで開始した。まずはユーザーの反応が知りたい」と話す。現在のパートナーはトヨタ自動車とエンジャパン。Twitter関連書籍も表示する。トヨタはTwitterの公式アカウントも開設しており、トヨタの自動車情報ポータル「GAZOO.com」の情報をTwitterで配信する。
広告の企画・販売はデジタルガレージ子会社のCGMマーケティングが担当する。同社営業開発部プランナーの杉崎健史氏は、広告展開について説明した。今後は、新広告メニューの実装やマッシュアップによる展開も検討する。APIを利用したマッシュアップツールの開発をはじめ、マスメディアやリアルイベントとの連動も行なうという。
昨年は、Twitterに類似したサービスが日本で多数リリースされた。他のサービスはメッセージ投稿以外にもさまざまな機能を持つものが多い。Twitterはあくまでもシンプルさを強調している。枝氏は、「拡張機能は他の人がAPIを利用して作ってくれる。コアな部分だけは自分たちでしっかり作りたいと考えている」と話す。また、今後のミニブログ市場については、「ミニブログは中毒性があり、この市場が消えることはないと思う。もっと大きくなっていくだろう。その中でTwitterがどれだけのシェアを取れるかだと思う」と述べた。
|
|
米国外からのトラフィック
|
世界の地域別トラフィック
|
|
|
広告展開について
|
DGインキュベーション投資・事業開発本部の枝マネージャー
|
関連情報
■URL
Twitter Japan
http://twitter.jp/
ニュースリリース(PDF)
http://www.garage.co.jp/pr/pdf/080423_dg_twitter.pdf
■関連記事
・ Twitterとデジタルガレージが資本提携、春までに日本語版を開発(2008/01/07)
( 野津 誠 )
2008/04/23 16:18
- ページの先頭へ-
|