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スパムが日常業務へ及ぼす影響「特にない」が4割〜シマンテック調査


 シマンテックは3日、「企業におけるスパムメールの現状に関する調査」の結果を発表した。企業のネットワーク管理者と従業員では、スパムの影響についての意識に差があることがわかったという。

 調査は2つに分けて行なわれた。企業内のネットワーク管理者には、3月11日から21日までWebアンケート方式で実施し、534件の有効回答を得た。企業内の電子メールユーザー(企業内個人)には、4月4日から4月13日まで同じくWebアンケート方式で実施し、848件の有効回答を得た。


日本の企業が日々受信するメール、スパム比率は32%程度

企業の平日1日あたりのメール受信数

企業のスパム受信比率の推移
 まずネットワーク管理者の調査では、企業が1日に受信しているメールが、1年前の調査と比較して11%増加したことがわかった。なお、今回の調査では、規模が25人未満から5,000人以上までの企業をカバーしているが、「50万通以上」との回答も12.4%あった。平均では、1日あたり11万5,394通だった。

 企業が受信しているスパムメールのおおまかな割合については、「ほとんど受信していない」が18.0%、「〜10%程度」が27.5%、「〜30%程度」が21.7%、「〜50%程度」が11.4%、「〜70%程度」が13.1%、「〜90%程度」が5.1%、「90%以上」が2.4%、不明が0.7%。平均では32%程度と認識されており、企業が1日に受け取るメール数の平均値と掛け合わせると、日々3万7,000通を受信していることになる。

 この結果について、シマンテックのプロダクトマーケティングマネージャである今村康弘氏は、グローバルの調査の結果でスパムの割合が70〜80%を超えている数字が出ていることと比較する。日本は極めて低い数字だが、フィッシング対策ソリューションを導入済みの企業も含まれているため、実際は32%よりもおそらく10%程度高いだろうとした。

 なお、スパム比率は、2004年9月の調査では16%だったのが、2005年9月は18%、2006年4月は20%、2007年3月は28%だったため、年々上昇していることがわかる。

 メールシステム運用管理上の課題(複数回答)については、「スパム増による従業員の生産性低下」が36.5%で最も多く、以下、「社内からの機密情報漏えい」の32.8%、「ポリシー策定/ユーザー教育啓蒙」の31.8%、「トラフィック増によるネット負荷増大」の28.8%などと続く。

 「トラフィック増によるネット負荷増大」は前回調査(24.4%)に比べて課題認識が上昇しており、特に従業員1,000人以上の企業で多く挙げられたという。一方で、「メールによるウイルス感染の拡大」は、前回調査の27.4%から、今回は18.5%に大幅に減少した。


従業員がスパム処理に費やす時間「ほとんどかからない」が4割強

シマンテックのプロダクトマーケティングマネージャである今村康弘氏
 企業内個人に対する調査では、勤務先で平日1日に受け取るメールは、「10通未満」が11.2%、「〜50通未満」が39.4%、「〜100通未満」が22.4%、「〜500通未満」が22.2%、「500通以上」が4.8%だった。平均では132通で、2007年5月の前回調査から22%増加した。

 スパム受信比率は、「ほとんど受信していない」が32.3%、「〜10%程度」が23.1%、「〜30%程度」が11.7%、「〜50%程度」が9.7%、「〜70%程度」が11.2%、「〜90%程度」が7.2%、「90%以上」が4.7%、不明が0.1%。平均すると31%で、ネットワーク管理者への調査とほぼ一致している。また、時系列で見て、2006年5月の21%、2007年5月の28%から上昇傾向にある点も同じだ。

 1日にスパム処理に費やす時間は、「ほとんど時間はかからない」が最も多く42.1%、「〜1分程度」が18.5%、「〜5分程度」が20.6%、「〜10分程度」が11.6%、「〜30分程度」が4.6%、「30分以上」が2.0%、不明が0.6%。平均では1日あたり4.9分で、前回調査の4.3分から増加した。このほか、メール検索に費やす1日あたりの時間が平均9.6分とのデータも出ている。

 日常業務を行なう上でスパムがどのような影響を及ぼすか、実際に経験したことを選択する設問(複数回答)では、「仕事のメールが探しにくくなった」が30.4%、「業務中断で、集中力や生産性が低下」が25.5%、「スパムを見て、嫌な気分になった」が24.3%、「誤って仕事のメールを削除した」が23.1%、「ウイルスやスパイウェアが侵入した」が3.9%、「フィッシング詐欺被害にあった」が0.5%。

 全体の61%が何らかの影響が出ていると回答したのに対し、「特に影響はない」とした人が39%に上った。この数字について今村氏は、ネットワーク管理者がトラフィック増によるネット負荷増大を課題として多く挙げていることとの差を指摘する。また、もしこの数字が、企業にきちんとスパム対策が導入されている成果だとすれば、「いい結果だと思う」ともコメント。ただし、その因果関係については今回の調査からはわからないという。

 このほか、フィッシング詐欺被害にあった人が0.5%いたことについては、調査対象の848人のうち被害にあった人が4人ほどいる計算となるため、「ちょっと驚きの数字」とコメント。フィッシング詐欺の被害自体は多いのではないかと推測している。


従業員の平日1日あたりのメール受信数 従業員のスパム受信比率

従業員がスパム処理に費やす時間 スパムが従業員の日常業務に与える影響

関連情報

URL
  シマンテック
  http://www.symantec.com/ja/jp/index.jsp

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企業におけるスパム対策「社員任せ」もまだ多数〜シマンテック調査(2007/06/28)


( 永沢 茂 )
2008/06/03 20:22

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