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青少年ネット規制法成立でMIAUが声明「ネットの発展損なう」


 インターネット先進ユーザーの会(MIAU)は15日、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年ネット規制法)」が参議院で可決・成立したことを受けて、コメントを発表した。

 青少年ネット規制法は、犯罪や自殺などに結びつく可能性のあるネット上の有害情報から青少年を守ることを目的としたもの。インターネット接続サービスを提供する携帯電話・PHS事業者に対して、18歳未満の青少年が出会い系サイトなどに接続できなくするためのフィルタリングサービスを適用することなどを義務づけている。

 この法律についてMIAUは、「表現の自由、成人および青少年の知る権利、私生活上の自由、家庭の自治などを侵害する恐れのみならず、インターネットのエンドツーエンドの構造と両端での実装の自由がもたらしてきた創造的な発展を大きく損なう可能性が拭えず、依然として憂慮すべき事態」と懸念を示した。

 また、この法律が、「多くの国民、および多くの事業者に多大な影響を与えるものであった」にもかかわらず、法案の国会提出から極めて短時間の審議で成立に至った点を挙げ、政策決定の透明性に大きな問題があったと批判。その一方で、「条文や付帯決議、答弁等によれば、関係者各位の努力によって、MIAUを初めとする多くのインターネットユーザーが懸念を表明していた問題の幾つかは払拭され、最悪の事態は回避された」と評価している。

 なお、この法律の附則条項には3年後の見直しが含まれているが、MIAUでは「このような条項がなし崩し的な規制強化のきっかけとなることが無いよう、見直しにあたっては、国民各位が十分な言論を尽くした上で、廃止を含めた法律の是非や内容の検討が慎重に行なわれるよう、今後も注視していく」とコメントしている。

 「表現の自由や知る権利、私生活上の自由、家庭の自治、さらにはインターネットの創造性を損なわないような形で、青少年の安全や健全な成長を阻害する危険への対策を研究・模索することは可能。『危険なものを全て包み隠してしまうのではなく、何が危険かを教えていくことが危険への対処として妥当』との考えの下に、啓蒙活動や青少年への教育に対する具体的な対策を図ろうとの試みも、今後一層の充実を図って行く所存」(MIAU)。


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URL
  ニュースリリース
  http://miau.jp/1213484400.phtml

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( 増田 覚 )
2008/06/16 13:05

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