政府の知的財産戦略本部は18日、知的財産に関する強化策をまとめた「知的財産推進計画2008」を正式決定した。計画には、検索サービスやコンテンツ配信における複製の扱いについて法整備を行なうことや、デジタルコンテンツの創造・流通の促進、ネット上の海賊版対策強化などが盛り込まれている。
ネット検索サービスやコンテンツ配信などのサービスについては、知財制度がビジネスの妨げとなることがないよう、一時的蓄積など権利者の利益を不当に害しない場合は著作権法上の権利を及ぼさないとするなど、2008年度中に必要な法的措置を講じるとしている。また、リバースエンジニアリングについても同様に、ソフトウェア開発やセキュリティ確保の必要な範囲において、2008年度中に法的措置を講じるとしている。
ネット上の海賊版対策強化としては、インターネットオークションにおける模倣品・海賊版の取引を防止するため、こうした行為自体を権利侵害とすることについて2008年度中に検討し、必要に応じて法整備を行なうことを提言している。また、海外の動画共有サイトにおける日本のコンテンツの違法流通に対する排除の働きかけなど、違法コンテンツ配信の根絶に向けた取り組みを推進するとしている。
このほか、動画配信ビジネスの成長支援策としては、コンテンツ共有サービスの法的環境整備、デジタルコンテンツ端末の融合・連携の促進、家庭内の動画配信ネットワーク基盤の開発・標準化の推進、コンテンツ配信サービスに関する共通基盤技術の標準化促進などが挙げられている。
関連情報
■URL
知的財産推進計画2008(速報版)
http://www.ipr.go.jp/2008sokuhouban.html
■関連記事
・ 「検索サービスの適法化」などを知財推進計画に提言、知財制度専門調査会(2008/05/30)
( 三柳英樹 )
2008/06/19 15:14
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