米Linden Labと米IBMは8日、異なる3D仮想空間(メタバース)間でアバターをテレポートする実験に業界で初めて成功したと発表した。
発表によると、この実験は、通常の「Second Life」とは切り離されたテスト専用環境で行われた。Second Lifeの試験用Gridと、3D仮想空間を構築するための「OpenSim」サーバーの間で、アバターをテレポートすることに成功したという。
アバターのテレポートが可能になったことによって、仮想空間に相互運用プロトコルを標準規格として導入すれば、WebサイトからWebサイトへとブラウザで移動するかのように“3Dインターネット”が実現する可能性が見えてきた。
IBMのデジタルコンバージェンス担当バイスプレジデントであるColin Parris氏は、「相互運用性は3Dインターネットの鍵となる要素であり、個人や組織が仮想空間を商取引やコラボレーション、教育、経営あるいはその他のビジネス上の用途に利用するための重要なステップとなるものだ」とコメントしている。
今回使用された相互運用プロトコルは、Open Gridプロトコルを公開しているアーキテクチャワーキンググループのオープンフォーラムで公開されることになっている。現時点では両社ともに、Second Life Gridにこの機能が導入されるのかどうかや、導入時期について何ら発表を行っていない。
関連情報
■URL
IBMのニュースリリース(英文)
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/24589.wss
Second Life公式ブログの該当記事(英文)
http://blog.secondlife.com/2008/07/08/ibm-linden-lab-interoperability-announcement/
■関連記事
・ IBMとLinden Lab、“共通アバター”の標準規格策定で共同研究(2007/10/12)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/07/09 12:54
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