国民生活センターは16日、個人情報保護法が全面施行された2005年4月から3年間で、全国の消費生活センターなどに寄せられた個人情報に関する相談件数をとりまとめた。これまでに合計3万7542件の相談が寄せられ、年度別では2005年度が1万3238件、2006年度が1万2277件、2007年度が1万27件と減少傾向にあるという。
全体の相談件数が減少する一方、電話会社や携帯電話会社、インターネットプロバイダなど「情報通信分野」の相談は2007年度が3311件で、2005年度の1975件から6割以上増加した。相談件数が増えた要因としては、「自分の個人情報がネットの掲示板に無断で掲載されている」「プロバイダが有している個人情報を開示させたい」など、インターネットに関連する個人情報の相談が多く寄せられるようになったためとしている。
また、3年間に寄せられた相談を内容別に見てみると、自分の個人情報が不正に取得されたという「不適正な取得」に関する相談が1万7886件(全体の47.6%)で最多。以下は、個人情報が外部に漏えいされたという「漏えい・紛失」が9559件(同25.5%)、知らされた個人情報の利用目的以外に個人情報を利用されたという「目的外利用」が5777件(同15.4%)、同意無く個人情報を第三者に提供されたという「同意のない提供」が5441件(同14.5%)と続いた。
このほか、個人情報の提供を形式的な法解釈や運用の元で一切行わないといった、いわゆる「過剰反応」に関する相談は、個人情報保護法施行直後に比べると沈静化してきたという。しかし、相談者の中には、自分の氏名や連絡先などの個人情報に関する過敏な反応や思い込みも見られるとしている。
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ニュースリリース
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20080716_2.html
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( 増田 覚 )
2008/07/16 18:36
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