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ネットでPDFを共同編集、アンテナハウスがWebサービス提供


 アンテナハウスは、サーバー上に公開したPDFファイルを複数のユーザーがブラウザ経由で閲覧・編集できる「書けまっせ!!PDF Web サービス」を8月4日に開始する。SaaS(Software as a Service)形式で提供する。同社のPDF編集ソフト「書けまっせ!!PDF3」および「PDFスイート」の登録ユーザーを対象に、6カ月間無償提供する。登録受付期間は2009年1月末まで。2008年12月には商用サービス化を見込む。


ネット接続可能なブラウザだけでPDFにコメントを書き込める

 「書けまっせ!!PDF Web サービス」では、「書けまっせ!!PDF3」および「PDFスイート」の登録ユーザーが管理者となり、ファイルをアップロードする「オーナ」を2人(有効オーナは1人のみ)、PDFファイルを閲覧・編集する「レビュア」を10人まで登録できる。管理者にはディスク容量500MBが与えられる。

 オーナは、管理者のディスク容量以内であれば、複数のファイルを公開できる。PDFファイルのほか、Microsoft Office 97~2003、テキストファイル、画像ファイルも公開することが可能で、いずれもサーバー上でPDFファイルに変換される。さらに、レビュー期間を設定した上で、レビュアを指名する。

 レビュアに指名されたユーザーには、ファイル保管場所が記載されたメールが届き、そこにアクセスすればブラウザでPDFファイルに文字列やコメント(注釈)、画像を追記できる。PDFファイルは、レビュアが編集を加えるごとに更新され、編集したレビュア名も記される。レビュー期間終了後、オーナはレビュー結果をPDFでダウンロードできる。

 なお、「書けまっせ!!PDF Web サービス」を利用するには、インターネットに接続可能なPCとブラウザが必要となる。対応ブラウザは、Internet Explorer 7/6、Firefox 2、Safari 3。近日中にFirefox 3とOpera 9もサポートするとしている。


「書けまっせ!!PDF Web サービス」の概要 レビューの流れ

編集者がわかる、原本もなくならない

アンテナハウスの小林徳滋代表取締役
 アンテナハウスによれば、これまでのPDF注釈機能は、デスクトップ製品を中心とするソフトウエアの機能として提供されていたという。しかし、注釈機能については、「原本の作者に対して、注釈を付ける第三者を想定するもの」であるため、Webベースのアプリケーションの機能で実現するのが最適としている。

 アンテナハウスの小林徳滋代表取締役は、Webベースの文書管理機能としては「Google Docs」や「Wiki」が有名と述べるが、「誰が編集したのかわからなくなったり、原本のファイルが変更されてしまう」として、これらの課題を解消する「書けまっせ!!PDF Web サービス」の優位点をアピールした。

 具体的な用途としては、「プロジェクト内で仕様書を共同で校閲し、ネットでコメントを書き込む」「学習塾で先生が試験問題や宿題を作成してアップロードし、期限を指定して生徒に書き込ませる」といった例を挙げている。

 なお、アンテナハウスでは2008年12月をめどに正式サービス開始を目指しているが、料金については未定で、「高くても管理者1人当たりの月額料金は数千円程度」(小林氏)としている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.antenna.co.jp/news/KWS10news-20080723.html

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PDFに文字や図形を書き込めるソフト「書けまっせ!!PDF3」(2007/12/13)


( 増田 覚 )
2008/07/23 16:42

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