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同性愛、宗教などは携帯フィルタリング対象外に〜EMAが意見書案


 携帯サイトの健全性の審査などを行なう第三者機関であるモバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は21日、「携帯電話事業者が提供する『特定分類アクセス制限方式(いわゆるブラックリスト方式)』におけるアクセス制限対象カテゴリー選択基準に関する意見書(案)」をとりまとめた。

 これは、青少年の携帯電話に適用するブラックリスト方式のフィルタリングサービスの改善策として、EMAが携帯電話キャリアやフィルタリング会社に意見を表明するものだという。アクセス制限の対象とすべきカテゴリーの要件や、具体的なカテゴリーなどを示している。

 要件については、1)画像・表現・描写などにより著しく性欲を刺激するもの、2)暴力的又は陰惨な画像・表現・描写などにより興味本位に暴力行為又は残虐性を喚起・助長するもの、3)自殺を誘発・助長・ほう助するもの、4)犯罪行為及び刑罰法令に抵触する行為又は誘引・助長・ほう助するもの、5)その他、青少年の健全な育成を著しく阻害するおそれがあるもの――の5項目を提示。これらは、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」における例示や、EMAが6月に一般から募集した意見、各種専門機関の意見を参考に選択したという。

 この要件に該当するカテゴリーとして、「性行為」「グロテスク」「自殺・家出」「ハッキング」「出会い・異性紹介」「掲示板」「ギャンブル」「コスプレ」「オカルト」などのカテゴリーを挙げている。ただし、このカテゴリー分けは、携帯フィルタリングで採用されているネットスターの現状の区分・名称によるもので、一部のカテゴリーについては区分や該当するサイトの選択などについて改善意見を記載している。

 例えば、「掲示板」などの「コミュニケーション」分野については、管理体制の状況によってカテゴリーの区分を行うべきとしている。また、「コスプレ」については、これを趣味として行うこと自体は青少年にとって有害ではないとし、性的嗜好性の高いサイトのみを対象にすべきとしている。

 一方、現在のブラックリスト方式で規制対象となっているカテゴリーのうち、「検索キャッシュ」「同性愛」「伝統的な宗教」「宗教一般」「政治活動・政党」は5つの要件には該当せず、規制対象とすべきではないと述べている。このうち「同性愛」については、性的な情報を含むものはアダルトカテゴリーに分類されており、同性愛自体は有害とは考えられないと指摘。また、同性愛者への差別や偏見を助長することも考えられるため規制対象とすべきではなく、カテゴリー自体の必要性の有無についても検討の必要があるとしている。また、宗教については、信仰の自由が基本的人権として保障されており、規制対象とすべきではないとしている。

 このほか、アクセス制限するサイトを利用者が選択できる「マイホワイト」「マイブラック」の仕組みや、複数のブラックリストから利用者が選択できる環境なども改善策として必要だと指摘している。

 EMAではこの意見書案を公表し、9月1日まで広く意見を募集する。


関連情報

URL
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.ema.or.jp/press/20080821press.pdf
  意見書案(PDF)
  http://www.ema.or.jp/application/opinion0821.pdf

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( 永沢 茂 )
2008/08/21 19:29

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