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感染被害でUSBワームが再び1位に、偽セキュリティソフトも注意


 トレンドマイクロは4日、同社に寄せられたウイルス被害の件数などをまとめた8月度の「インターネット脅威レポート」を発表した。最も多くの被害を出した不正プログラムは、USBメモリ内のワームを自動実行するための設定ファイル「MAL_OTORUN1」の143件で、5月以来再び1位になった。感染被害の総報告数は6520件で、7月の6368件からやや増加した。

 「MAL_OTORUN1」は、2008年2月から5月までのランキングでも4カ月連続で1位だった。感染が続く理由についてトレンドマイクロでは、USBメモリを不特定多数のユーザーで共有したり、ウイルス対策が行われていないPCで使用しているためと分析。USBメモリを使う前には、ウイルス対策ソフトでUSBメモリをスキャンするように注意を呼びかけている。

 感染報告数ランキングではこのほか、偽の感染警告を画面上に表示して偽セキュリティソフトの購入を促す「TROJ_FAKEALER(フェークアラート)」が71件で8位、ブルースクリーンの画面を表示してユーザーの不安感を煽る「JOKE_BLUESCREEN(ブルースクリーン)」が64件で9位にランクインしている。

 「TROJ_FAKEALER」によって誘導される偽セキュリティソフトの購入画面では、氏名やメールアドレス、クレジットカード番号などの入力が求められ、入力した情報は外部に送信されてしまう。トレンドマイクロでは8月初旬以降、偽セキュリティソフト関連の不正プログラムの侵入を目的とするスパムメールの流通を確認しているという。

 このスパムメールには、不正なWebサイトへ誘導するURLが記載され、メールの件名や本文は、ハリウッドスターの動画情報やCNNのニュースなど、ユーザーの興味を引くものになっているという。不審なメールについては、閲覧せずに削除するとともに、感染警告が画面上に表示された場合には、ウイルス対策ソフトのサポートセンターに問い合わせることを勧めている。

 このほか、トレンドマイクロのハニーポットなどで収集した不正プログラムをもとに算出した「攻撃者注力度ランキング」では、ユニークプログラム数1174種、配布URL数121件でネットワークの接続設定を変更する「TROJ_ZLOB」が1位だった。以下は、オンラインゲーム関連の不正プログラム「TSPY_ONLINEG」、悪意のあるサイトから不正プログラムをダウンロードする「TROJ_DLOADER」が続いた。


関連情報

URL
  インターネット脅威レポート
  http://jp.trendmicro.com/jp/threat/security_news/monthlyreport/index.html

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( 増田 覚 )
2008/09/04 15:51

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