米Googleは4日、同社のブラウザ「Google Chrome」の利用規約を一部改訂したことを公式ブログで発表した。Google Chromeで表示するコンテンツに対する著作権の扱いについて、一部ユーザーから批判を受けたことから改訂した。英語版の利用規約は既に改訂されており、現在Google Chromeが提供されている40数カ国語の利用規約を改訂する作業が進められている。
一部変更したのは、利用規約の11条。この中では、「コンテンツを送信、投稿、表示することにより、ユーザーは、本サービスで、または本サービスを通じて送信、投稿、または表示したコンテンツを再生、改作、改変、翻訳、公表、公開、配信できる恒久的かつ取り消し不能で、使用料が発生しない非排他的なライセンスをGoogleに付与することになります。」となっていたため、一部のブロガーやプライバシー団体から批判の声が上がっていた。
Googleは、こうした利用規約が採用される一般的な理由について、コンテンツを表示あるいは送信する場合、著作権法上ユーザーからライセンスを得ることが必要だからだと説明する。
例えばブログを表示したい場合、Googleはブロガーからライセンスを得なければブログコンテンツを表示することができない、との理屈だ。しかしGoogleでは、いずれの場合でも、サービスを提供するためにのみライセンスを取得しており、例えばGmailの場合でも、Gmailコンテンツを表示するためだけに限定していると主張している。
Googleは、Google Chromeを提供するに当たって、他のサービスで利用されていた利用規約を流用したためにこの問題が生じたと説明し、今回の件について謝罪した。
改訂された利用規約では、11条1の第1文のみが採用され、残りの部分は全て削除された。つまり第11条は、「本サービスで、または本サービスを通じてユーザーが提出、投稿、または表示するコンテンツについてユーザーが既に取得されている著作権およびその他の権利は、ユーザーが保持するものとします。」という一文のみとなる。
Googleでは、この新しい利用規約は、Google Chrome発表時点にまでさかのぼって適用されるとしているため、現行のGoogle Chromeユーザーもこの新しい利用規約が適用される、としている。
関連情報
■URL
Google公式ブログの該当エントリー(英文)
http://googleblog.blogspot.com/2008/09/update-to-google-chromes-terms-of.html
Google Chrome日本語利用規約
http://www.google.com/chrome/eula.html?hl=ja
■関連記事
・ Googleが独自開発ブラウザ「Google Chrome」ベータ版をリリース(2008/09/03)
・ Googleが独自開発ブラウザ「Google Chrome」ベータ版をリリース(2008/09/03)
・ 画像で見る「Google Chrome」(2008/09/04)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/09/05 12:16
- ページの先頭へ-
|