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米主要23大学、共同でデジタル蔵書図書館「HathiTrust」設立 |
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米国の主要大学23校は13日、大学図書館に収められている何百万冊もの書籍のデジタルデータなどを補完し、研究に生かすためのデジタル図書館「HathiTrust」を共同で設立したと発表した。HathiTrustという名称は、ヒンズー語の「象」から採られた。この動物は記憶、知恵、力強さを表すとされている。 HathiTrustに参加している23大学は、いずれも図書館の蔵書をデジタル化する「Google Book Search」プロジェクトにも参加している。HathiTrustでは、Googleとともにデジタル化した各大学の蔵書データを1カ所に集めた上で、各大学の持つそれ以外のデジタルデータを追加。安全かつ長期的に保存し、研究に役立てることにしている。大学図書館の大きな目的の1つは、人類の知識を長期的に保存することでもあるからだ。 10月1日時点で、HathiTrustには190万冊の書籍、約7億1500万ページのデータが収められている。このうち16％のコンテンツがパブリックドメインとなっており、これらのデータはインターネットで公開される。また、インターネットで公開できない著作物であっても、デジタルデータとして保管することになっている。今後、一部の著作物に関しても、許可や合意が得られれば公開される可能性があるとしている。 現時点でHathiTrustの蔵書を見るための統一的インターフェイスはなく、今後開発する予定だ。現在は参加校のデジタル図書館の各インターフェイスからHathiTrustの蔵書の一部にアクセスできる。蔵書にはそれぞれ詳細なメタデータが付されており、これらも研究に役立つ物と考えられている。 HathiTrustに参加しているのは、Committee on Institutional Cooperation（CIC）と呼ばれる12大学からなるコンソーシアムと、11大学からなるカリフォルニア大学システムだ。CICにはシカゴ大学、イリノイ大学、インディアナ大学、アイオワ大学、ミシガン大学、ミシガン州立大学、ミネソタ大学、ノースウェスタン大学、オハイオ州立大学、ペンシルバニア州立大学、パーデュー大学、ウィスコンシン大学マディソン校が含まれている。また、カリフォルニア大学システムには、バークレー校、デービス校、アーバイン校、ロサンゼルス校、マーセッド校、リバーサイド校、サンディエゴ校、サンフランシスコ校、サンタバーバラ校、サンタクルズ校、さらにカリフォルニアデジタルライブラリーが含まれている。HathiTrustではさらに多くの大学にパートナーとして加わるよう呼びかけている。 関連情報 ■URL HathiTrust（英文） http://www.hathitrust.org/ ニュースリリース（英文） http://www.hathitrust.org/press ■関連記事 ・ 国際間大学プロジェクトが150万冊の書籍をインターネットで公開（2007/11/28）
（ 青木大我 taiga@scientist.com ）
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