ソフォスは27日、世界4カ所でウイルスやスパムなどの解析を行っている「SophosLabs」の調査による、2008年7月~9月のスパム配信状況レポートを発表した。期間中に配信されたメールのうち、PCへの感染を狙う悪質な添付ファイルを含むメールの割合は0.2%に達し、前期(4月~6月)の0.03%から急激に増加したという。
ソフォスでは、2008年7月~9月に大規模配信のスパムによるマルウェア攻撃をいくつか確認している。最も大規模だったものはトロイの木馬「Agent-HMY」で、このトロイの木馬は「ペンギンパニック」というiPhone用のゲームソフトを偽装し、感染を広げたという。また、このほかにも、マイクロソフトのセキュリティパッチに偽装した「EncPK-CZ」、UPSなどの企業からの配達物に関する不在通知に偽装した「Invo-Zip」などが流行したとしている。
また、8月にMSNBCやCNNのニュース速報を詐称したスパムメールが確認されており、このメールでもトロイの木馬が埋め込まれた悪質サイトに誘導する手口が用いられていたと指摘。また、FacebookやTwitterなどのSNSサイトを利用してスパムを配信する手口が増加しているとして、ユーザーに注意を呼びかけている。
2008年7月~9月にスパムの配信元となった国のランキングは、1位が米国の18.9%、2位がロシアの8.3%、3位がトルコの8.2%、4位が中国(香港を含む)の5.4%、5位がブラジルの4.5%など。日本は0.65%で29位だが、4月~6月の0.3%(33位)に比べて若干の増加を見せており、国内でも今後も継続してセキュリティ対策の強化が必要だとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.sophos.com/pressoffice/news/articles/2008/10/spamreport.html
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・ SNSやSMSを使ったスパムが増加傾向、ソフォスが指摘(2008/07/16)
( 三柳英樹 )
2008/10/28 16:57
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