書店などで成人向け雑誌の売り場を分ける“ゾーニング”と呼ばれる手法が、電子書籍やグラビアなどを販売する携帯サイトにも導入される可能性が出てきた。健全サイトの認定事業などを行う第三者機関のモバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)が28日、電子書籍サイトの運営者がゾーニングを行うためのガイドラインを、2008年内をめどに策定すると発表した。
EMAによると、電子書籍サイトは現状、アダルトコミックやヌード写真など、携帯フィルタリングで規制カテゴリとなっている商品がサイト内に混在しているという。一部にそのような商品があるとサイト全体が遮断されてしまうため、フィルタリングを導入しているユーザーは、規制対象ではない商品まで利用できないことになる。
そこでEMAでは、規制カテゴリに該当する商品の販売領域をサイト内で分けて提供することが必要と判断した。きちんとゾーニングすることにより、携帯フィルタリングベンダーが各サイトのカテゴリ分けを行う際に、サイト単位ではなく、ゾーン単位で判断できるようにすることを目指している。EMAでは、携帯フィルタリングのデータベースを提供しているネットスターとも調整していくとしており、ゾーニングのガイドラインに従っているサイトについては、ゾーンごとにカテゴリ分けするよう求めていく考えだ。
これにより、一部でアダルト商品を販売しているような電子書籍サイトであっても、規制カテゴリ以外の商品については、携帯フィルタリングを適用している未成年者の携帯電話からでも利用できるようになる。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.ema.or.jp/press/20081028_2press.pdf
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( 永沢 茂 )
2008/10/28 19:15
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