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ファイル共有ソフトの「現在利用者」は10.3%、ACCSなどが調査


 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)、日本レコード協会(RIAJ)、日本国際映画著作権協会(JIMCA)は12日、共同で実施した「ファイル共有ソフト利用実態調査」の結果を発表した。調査では、1年以内にファイル共有ソフトの利用経験がある利用者が10.3%となり、調査を始めた2002年以来初めて1割を超えたとしている。

 調査は、メディアインタラクティブが運営するアンケートシステム「アイリサーチ」のモニターに対するWebアンケート方式で、2008年9月18日〜26日に実施。PCの利用歴やファイル共有ソフトの利用経験などを尋ねたスクリーニング調査(事前調査)により2万189人から回答を得て、ファイル共有ソフトの利用経験者に対してさらに詳細を尋ねる本調査を実施した。

 調査によれば、ファイル共有ソフトの「現在利用者(2007年9月以降に利用経験あり)」は10.3%、「過去利用者(2007年8月以前に利用経験あり)」は10.8%となった。2007年9月に行った同様の調査では、「現在利用者」が9.6%、「過去利用者」が10.9%で、現在利用者の割合が前年からやや増えている。

 「現在利用者」(2089人)に対する調査では、ファイル共有ソフトを利用したきっかけは、「友人・知人・家族などから聞いた」が45.1%で最も多く、以下は「PCやインターネット関連の雑誌」が29.7%、「インターネット上の掲示板・ホームページ・ブログ・SNS」が16.4%など。「友人・知人・家族から聞いた」は若年層ほど比率が高く、逆に「PCやインターネット関連の雑誌」は年齢が高くなるにつれ比率が高くなる。

 主に利用しているファイル共有ソフトは、「Winny2」が28.4%、「Limewire」が18.3%、「Cabos」が15.1%、「WinMX」が10.3%、「Share」が10.2%。ファイル共有ソフトの接続時間については、「1日中・ほぼ1日中接続している」人の割合は平日が11.6%、休日が14.2%。逆に「ほとんど・全く接続しない」は平日が22.3%、休日が11.8%となり、ファイル共有ソフトの利用は休日に多い傾向となっている。

 ファイルの共有経験については、「共有経験がある」は35.0%で、2007年調査の35.8%とほぼ同様。共有経験のあるファイルのジャンルは、「音楽関連ファイル」が80.2%、「映像関連ファイル」が52.1%、「ソフトウェア」が13.5%、「写真・画像関連ファイル」が10.7%、「書籍関連ファイル」が8.6%、「情報漏洩ファイル」が4.9%。

 ファイル共有ソフトの今後の利用意向については、「よほどのことがない限り今後も継続利用したい」が42.1%、「今後は分からない」が31.5%、「生活に絶対必要なものなので今後も継続利用したい」が16.2%、「利用をやめようと思っている」が10.2%の順となった。


クローリング調査ではWinny2のノード数は前年比3割減

 アンケート調査と合わせて、実際のファイル共有ソフトのネットワークを巡回したクローリング調査も実施された。調査は、「Winny2」「Share EX2」「Gnutella」の各ソフトに対して、「P2P FINDER」などのソフトを用いてネットワークを巡回し、実際に流通している情報を取得し、分析を行った。調査期間は2008年9月19日17時から9月20日17時までの24時間。

 クローリング調査では、Winnyのノード数は18万1487件、Share EX2のノード数は20万9367件となった。2007年9月の調査では、Winnyのノード数は26万4252件、Share EX2のノード数は20万1845件となっており、Winnyのノード数は前年比で3割以上減少、Share EX2のノード数はほぼ同数となっている。

 実際に流通しているファイルを調査した結果は、「Winny2」では全体の47.59%が著作物で、そのうち権利の対象であり無許諾で送信されていると推定されるものが96.7%を占めたという。同様に、「Share EX2」では全体の55.52%が著作物で、そのうちの97.0%が無許諾送信、「Gnutella」では全体の80.32%が著作物で、そのうちの97.4%が無許諾送信と推定されるという。

 アンケート調査ではファイル共有ソフトの利用者が微増しているが、クローリング調査ではノード数が減っていることについて、ACCSでは「ノード数は24時間中に把握できた台数のため、毎日は利用しないユーザーが漏れている可能性などが考えられるが、結果については今後精査が必要と考えている」とコメントした。

 また、ACCS、RIAJ、JIMCAの3団体では、従前より悪質な著作権侵害を行っているファイル共有ソフト利用者に対しては刑事告訴やむなしとして、警察機関に協力を仰いでおり、2008年中だけでもACCSとJIMCAが協力した事案で9人が摘発されたと説明。今回の調査結果を受けて3団体では、悪質な侵害行為者特定のための調査を継続し、刑事事件化協力による侵害の排除と防止策を積極的に推し進めていくと同時に、経済的損失の回復を旨として、損害賠償請求を含む民事的な対応についても実施していくことにしたとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www2.accsjp.or.jp/news/release081212.html

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( 三柳英樹 )
2008/12/12 19:04

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