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文化庁が“ダウンロード違法化”の方針、“iPod課金”は見送り


16日に開かれた「私的録音録画小委員会」
 文化庁の文化審議会著作権分科会に設けられた「私的録音録画小委員会」で16日、違法録音録画物のダウンロードを違法化する、いわゆる“ダウンロード違法化”の方針を盛り込んだ報告書案が承認された。文化庁では今後、著作権法改正案をとりまとめ、次期通常国会で法案提出を目指す考えだ。

 報告書案ではダウンロード違法化について、「利用者保護に配慮した上で著作権法改正を行うことに賛成する意見が大勢であった」と記述。このことから文化庁では、違法録音録画物のダウンロードや違法配信からのダウンロードを違法化するために、著作権法第30条の範囲を見直す措置を講じる必要があるとしている。

 著作権法第30条の範囲をめぐっては、「法制問題小委員会」でもコンピュータプログラム関連の著作物の取り扱いについて議論されている。今回、私的録音録画小委員会で“ダウンロード違法化”を盛り込んだ報告書案が承認されたことで、法制問題小委員会でも私的録音録画小委員会の報告書案を踏まえたかたちで検討が進むことが予想される。

 また、携帯音楽プレーヤーを補償金制度の課金対象とする、いわゆる“iPod課金”については関係者の合意が得られず、結論が見送られた。報告書案では、3年間の検討で補償金制度見直しの問題点が「ある程度整理された」ことから、小委員会は今期で終了するとともに、「新たな枠組みでの検討が適当」と提案。今後は、権利者、メーカー、消費者などの利害関係者が「忌憚のない意見交換ができる場」を文化庁が設け、合意形成を目指すとしている。「新たな枠組み」の詳細は未定だが、文化庁著作権課の川瀬真氏によれば、「公開の場での議論を行いたい」「決定権を持つメンバーを集めることで迅速に検討したい」といった要望が関係者から寄せられているという。

 小委員会の主査を務めた弁護士で東京大学名誉教授の中山信弘氏は、これまでの議論を振り返って「知財戦略本部から補償金制度の廃止を含めた抜本的な改革を行うというミッションをいただいていたが、合意には至らず大きな責任を感じている」と謝罪。その上で、自ら執筆した書籍「著作権法」で記した「著作権法の憂鬱」が現実問題になってしまったと悔やんだ。


関連情報

URL
  私的録音録画小委員会(第5回)
  http://www.bunka.go.jp/oshirase_kaigi/2008/chosaku_rokuon_081216.html

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( 増田 覚 )
2008/12/16 14:05

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