地中海の海底ケーブル3本が切断され、欧州から中東・アジア地域への通信に障害が発生していることが19日に判明した。
復旧作業に当たっているFrance Telecomによると、切断されたのは、「Sea Me We4」「Sea Me We3」「FLAG」という3つの主要な海底ケーブル。これらは、シチリア島とチュニジアを結ぶ地域に敷設されているが、切断された原因はいまだ不明だ。
切断された結果、欧州・アジア間の企業間トラフィックのほとんどは米国経由の回線へと経路が変更されている。しかし、欧州から中東・アジア地域への通信は大きな影響を受けた。特に音声通信で影響が大きく、France Telecomがまとめたサービス停止割合に関する数字によると、インド向けが82%、台湾向けが39%など、計14地域向けの通信で大きな影響が表れている。インターネットへの影響は少なく、フランス領レユニオン島や、ヨルダン向けのトラフィックが影響を受けたとしている。
France Telecomは、まず「Sea Me We4」ケーブルの復旧に全力を挙げ、次に「Sea Me We3」に取り掛かるとしている。12月25日までに「Sea Me We4」は復旧予定で、12月31日には完全復旧する見込みだ。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.francetelecom.com/en_EN/press/press_releases/cp081219en.html
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/12/22 12:46
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