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キングソフト代表取締役社長の翁永飆氏(左)と沈海寅氏(右)
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キングソフト辞書の背景
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キングソフトは26日、オンライン翻訳機能を搭載した辞書ソフト「キングソフト辞書」を提供開始した。同社サイトから無償ダウンロード可能。Windows Vista/XP/2000に対応する。
「キングソフト辞書」は、キングソフト中国本社の金山軟件有限公司と、Google中国が共同開発し、2008年5月にリリースした「Google-Kingsoft Ciba」の日本語版。Google中国が提供している「Google Pack」にもラインナップされており、月間アクティブユーザー数は650万人になるという。
「キングソフト辞書」には、インターネット接続環境で使えるオンライン辞書と、ネットに接続していなくても使えるオフライン辞書を用意する。翻訳機能では、「Google翻訳」を利用し、英日・日英・中日・日中の翻訳に対応する。また、単語から例文を検索できる機能、調べた単語を登録できる「単語帳」機能、単語集をデスクトップに表示する「ラーニングバー」機能を備える。
オンライン辞書としては、三省堂の「デイリーコンサイス英和辞典」(約8万3000語)、「デイリーコンサイス和英辞典」(約7万7000語)、「デイリーコンサイス国語辞典」(約7万2000語)を用意。オフライン辞書には、旺文社の「ポケットコンプリヘンシブ英和辞典」(約13万語)、「ポケットコンプリヘンシブ和英辞典」(約5万語)、「国語辞書」(約8万2000語)、フリーの和英辞書「EDICT」(12万語)を収録している。
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キングソフト辞書の画面
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マウスオン辞書機能
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ハイライト翻訳機能
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辞書機能では、調べたい単語を入力して検索できることはもちろん、Webページなどのテキスト上にマウスオーバーするだけで、語句の意味を別ウィンドウで表示する「マウスオン辞書」機能を用意する。また、翻訳機能では、Webページなどで調べたい文章をマウスでなぞって選択すると、翻訳を別ウィンドウで表示する「ハイライト翻訳」機能を用意する。URLを入力して、ページ全体を翻訳する機能もある。
「キングソフト辞書」では、辞書検索・翻訳だけでなく、「学ぶ」ための機能も用意。単語を検索ボックスに入力すると、その単語が含まれる例文を表示する「例文検索」機能では、独自の例文検索エンジンを搭載し、約30万種類の例文から検索できるという。複数の単語を入力して検索することも可能だ。辞書で調べた単語を登録できる「単語帳」機能では、作成した単語から自動でテストを出題する機能も搭載。単語の意味を選択形式で出題する。さらに、TOEFLなどの試験対策単語集をデスクトップ上に常駐・表示する「ラーニングバー」には、ユーザーが作成した単語帳を表示することもできる。
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単語の読み上げが可能
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例文検索機能
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単語帳のテスト機能
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キングソフトの沈海寅代表取締役は、「既存の辞書ソフトは、ちょっと調べたいときに使うには高価。辞書検索サイトは無料で使えるが、ブラウザを立ち上げ、サイトにアクセスして単語を入力する手間がある」と指摘。「キングソフト辞書」であれば、簡単に辞書検索・翻訳ができ、無料で利用できるとアピールした。収益は広告モデルだが、現在のところ広告は表示されていない。今後は、入力した単語に連動した広告などを表示するという。さらに、日本語・英語・中国語以外の翻訳や、より専門的な辞書を有償オプションとして提供することも検討。このほか、iPhone向けの辞書アプリも開発中とした。「将来的には、ブログ検索や画像検索もワンクリックで可能にし、“情報エントランス”になるソフトを目指す」と語った。
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ラーニングバー
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キングソフト辞書iPhone版
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関連情報
■URL
キングソフト辞書
http://www.kingsoft.jp/dictionary/index.html
ニュースリリース
http://www.kingsoft.jp/company/090326_dictionary.html
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( 野津 誠 )
2009/03/26 16:37
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