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オーマイニュースが幕、市民ジャーナリズム目指すも3年足らずで


4月24日時点での「オーマイニュース」
 市民参加型ニュースサイト「オーマイニュース」が24日で完全閉鎖される。翌25日以降は同サイトおよび各記事にアクセスできなくなり、データベース上にある記事データも消去するという。

 オーマイニュースは、“市民記者”が投稿したニュース記事を掲載する韓国のニュースサイト「OhmyNews」の日本版。「市民みんなが記者」をコンセプトに掲げ、従来のマスコミとは異なる“市民ジャーナリズム”を目指して2006年8月にスタートしたが、3年たらずで幕を閉じることとなった。

 「オーマイニュース」は、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏を初代編集長に迎えてスタートした。創刊時の記者会見で鳥越氏は、「匿名で好きなことを書くだけが、日本人の文化ではないということを証明したい」と述べ、市民参加型のニュースサイトに期待を寄せていた。

 しかし、収益源として見込んでいた広告収入が低迷。創刊1周年を記念して開かれたシンポジウムでは、任期満了と体調不良を訴えた鳥越氏に代わって2代目編集長を務めた元木昌彦氏が、「市民メディアとしての理想はあるが、ビジネスとしてやっていくのは大変」と漏らすなど、広告収入が伸び悩んでいた。

 その後、2008年9月に方向転換。政治・社会・経済といったニュースカテゴリーをやめ、より生活に密着した体験レポートなどを掲載する「Oh! MyLife」へとリニューアルし、「マネー」「IT・家電・モバイル」「旅行・ショッピング」などのカテゴリーを順次開設した。

 しかし2009年3月、その「Oh! MyLife」もサイト閉鎖を発表。4月3日でサイトの更新を終了するとともに、4月24日をもって、記事アーカイブとして公開されている「オーマイニュース」日本版も含めてサイトを完全閉鎖するとしていた。


関連情報

URL
  Oh! MyLife
  http://www.ohmylife.jp/

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( 増田 覚 )
2009/04/24 19:13

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