欧州委員会は13日、米IntelがEU競争法(独占禁止法)に違反したとして、10億6000万ユーロ(約1370億円)の制裁金支払いを命じた。Intelはこの決定を不服として、提訴する方針。
欧州委員会の決定では、Intelは2002年から2007年の間にPCメーカーなどに対して、Intel製CPUを搭載したPCの製造・販売に対する不当なリベートの支払いや、他社製CPUを搭載したPCの製造中止または延期を求めたとしており、これらの行為がCPU市場での支配的立場を悪用したものであるとして、制裁金の支払いを命じた。また、こうした違法行為を直ちに中止することも求めている。
この決定に対して、Intelでは異議を申し立てる声明を発表。IntelのPaul Otellini社長兼CEOは、「この判断は誤りであり、絶え間ない技術革新、製品の性能向上、低価格化が求められる非常に競争の激しいマイクロプロセッサー市場の現実を無視している。消費者に不利益があったということは断じてない」として、提訴する方針であることを明らかにした。
一方、米AMDではこの決定を歓迎する声明を発表。AMDのDirk Meyer社長兼CEOは、「今回の決定は、真に競争的な市場を実現するための重要なステップだ」とコメントしている。
関連情報
■URL
EUのニュースリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/09/745&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
Intelのニュースリリース(英文)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/20090513corp.htm?iid=pr1_releasepri_20090513r
AMDのニュースリリース(英文)
http://www.amd.com/us-en/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~131191,00.html
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( 三柳英樹 )
2009/05/14 14:06
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