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グーグル製品開発本部長の徳生健太郎氏
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グーグルは25日、検索エンジンについての説明会を報道関係者向けに開催した。製品開発本部長の徳生健太郎氏が、「Google 検索」最近搭載した機能などを紹介しながら、同社の検索に対するスタンスを語った。
徳生氏は、検索に対するユーザーのニーズがWebページからニュースや辞書、ローカル情報、動画などへと多様化している一方で、目的に応じてそれぞれ適した検索メディアをユーザーが選択しなければならず、ユーザーに負担をかけている状態だと指摘する。
そこで「Google 検索」では、Webページだけでなく、地図や動画なども合わせて検索結果ページに表示する「ユニバーサルサーチ」を提供している。例えば、「ネクタイの締め方」で検索すると、テキストやイラストの説明があるページだけでなく、YouTubeの動画も提示。また、「焼肉 渋谷」では、ローカル検索から渋谷付近の焼肉店を地図とともに表示するといった具合だ。
もちろん、ここで提示される情報は現在のGoogleで検索可能なものに限られ、探している情報によっては必ずしも答が見つかるというわけではなく、Googleでは対応できないこともある。徳生氏は、例えば、自分の子供を預ける保育園を探したり、重要な取引先を接待するレストランを探すのに、Web検索よりも知人や社内の信頼できる人に聞くことが多いのではないかとし、検索する情報によって人間は検索メディアを使い分けていると指摘する。
すなわち、知人や信頼できる人という“ソーシャルメディア”においては、知人からの情報ということで価値が高まっているわけだ。Googleの検索エンジンでもソーシャルネットワークや店舗の口コミ情報なども対象としているが、「Googleが信頼できる人に置き換わるかというと、そこまでには達していない」という。
徳生氏はまた、検索しても答が出てこないものがある現状は、ユーザーが検索する作業自体を意識しなければならない段階だとも指摘する。すでに検索が社会インフラになっている以上、水道や電気のように「検索という動作そのものを意識しなくてもいいようにできるのではないか。Googleが達成できていない領域があるのではないか」と述べ、「Web検索するものと検索しないものを、どうやって意識しないようにするかが課題」とした。
なお、能動的に検索しなくても情報にアプローチできるようにする手法としては、パーソナライズドホームページの「iGoogle」もその1つに挙げられるという。「iGoogleは、検索のパーソナライゼーションとうよりは、よく見る情報を入れておくところ。ホームページを開いたときに、能動的に調べなくても知りたいことが表示される“パーソナルダッシュボード”」だとした。
関連情報
■URL
グーグル
http://www.google.co.jp/
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( 永沢 茂 )
2009/05/25 19:28
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