趣味のインターネット地図ウォッチ

第69回:島国・ツバルのGPS情報付き写真3200枚公開


Twitterの最新投稿を地図上で見られる「twitter map」

 TwitterMap Projectは、Twitterの投稿を地図上で閲覧できる「twitter map」を公開した。同サイトはTwitterに投稿されたつぶやきを地図上にマッピングしたコンテンツで、表示中のエリアに寄せられた最新の投稿をリアルタイムでチェックできる。


twitter mapブログパーツ

 使用している地図はGoogle Mapsで、アクセスすると地図上に無数のアイコン写真や画像が並んでいるのがわかる。これらのアイコンは投稿されたつぶやきを示したもので、マウスポインタを重ねるとウィンドウがポップアップする。ウィンドウの中には投稿コメントとユーザー名、投稿された時間が掲載されている。ユーザー名をクリックすると別ウィンドウが立ち上がり、そのユーザーのTwitterのページが表示される。

 エリアを指定したい場合は、右上の「住所を指定」のボックスに住所を入力して「Search」ボタンを押すか、クイックアクセスのリストから項目を選べば、任意の場所にすぐ移動できる。また、URLに緯度・経度の情報を付けることで、指定したエリアを開くこともできる。

 自分の家や会社の周辺を見てみると、思わぬ場所にアイコンを発見したりして、こんなところにTwitterユーザーがいたのかと気付かされる。また、祭りや花火大会などのイベントのときなど、多数の人が集まるような場所をチェックすると、投稿情報から混雑状況などをリアルタイムに把握できる。

 「twitter map」に自分のつぶやきを表示させたい場合は、Twitterのプロフィールの現在地に、緯度・経度や地名、駅名などを入力する。地名は「赤坂サカス」や「銀座ルノアール」など、有名な施設名や店名でもOKだ。

 TwitterMap Projectは「twitter map」を軸にして、ユーザー同士のつながりや各地のイベント分析を組み合わせることで、新たなコミュニケーションツールとしてサービスを発展させていく方針だ。8月中旬の公開以来、表示しているマップ画面のURLを示すPermaLinkをリアルタイムに表示できるようにしたり、ブログパーツやiGoogleガジェットに対応したりと、次々に機能を追加しているので、今後のさらなる進化に期待しよう。

URL
 twitter map
 http://twittermap.jp/

「BIGLOBEトラベル」で国内350カ所の観光地モデルコース情報

 NECビッグローブは、旅行情報サイト「BIGLOBEトラベル」にて、観光地のモデルコース情報の提供を開始した。モデルコース情報は同サイトのオリジナルで、当初は350コースを提供し、順次増やしていく予定だ。


BIGLOBEトラベル・旅行ガイドモデルコース情報

 提供されるモデルコース情報は、観光地ごとに景勝地や飲食店の情報を地図上にマッピングして、移動コースを赤い線で示したもの。使用している地図はGoogle Mapsだ。

 「BIGLOBEトラベル」の「旅行ガイド」ページからエリアを選択して絞り込むと、簡易地図上に観光スポットのリストが並ぶので、その中から目的の観光地を選択しよう。例えば「甲信越地方/長野県」エリアの中にある「松本・上高地・白馬」を選ぶと、地図上には「白馬」「上高地」「白骨温泉」「乗鞍」「松本」と5つの観光地が示される。

 この中から「上高地」をクリックすると、詳細情報とともに右上にモデルコース情報が入った地図が表示されて、おすすめの観光コースとして「大正池」「ウェストン碑」「明神池」「徳沢」などの見どころが表示される。「大きな地図で見る」というリンクも用意されており、より広いエリアの地図を閲覧可能だ。さらに、地図上に掲載されている観光スポットの写真も左側に表示されるので、どのようなスポットなのかをひと目で確認できる。

 各スポットをクリックすると、スポットごとの詳細ページに移動する。ここではスポットの解説に加えて、クチコミのコメントや総合評価をチェックできる。また、交通案内や宿泊情報の検索なども可能だ。宿泊情報については、JTB、楽天トラベル、るるぶトラベルなどと連携しており、各旅行会社の宿泊プランの横断検索や一覧比較も可能だ。

 これらのモデルコースは、同サイトの独自取材で得た情報に加えて、クチコミ情報や人気ランキング、観光協会のおすすめ情報なども加味して作成されている。各エリアの定番スポットだけでなく、穴場のスポットも含まれているので、旅行前にチェックしておくといろいろと役に立つだろう。

URL
 BIGLOBEトラベル「旅行ガイド」
 http://travel.biglobe.ne.jp/tguide/

島国・ツバルのGPS情報付き写真3200枚公開

 首都大学東京・渡邉英徳研究室は、南太平洋の島国であるツバルで撮影した写真と、これらの写真をGoogle Earth上で見られるkmlファイルを公開した。同研究室がNPOのツバル・オーバービューとの共同研究のため、7月にツバルに出張してGPS情報付きの写真を撮影したもので、5000枚以上におよぶ大量の写真の中から3200枚に絞り込んで「Picasa ウェブ アルバム」で公開している。


「Picasa ウェブ アルバム」のギャラリー画面Google Earthの画面

 アルバムでは、空を撮影した「スカイ編」と、地上の様子を写した「アイレベル編」にカテゴリー分けされており、サムネイルを見ると、その膨大な量に圧倒される。今回の調査では、首都であるフナフティのすべての道および海岸線の一部、滑走路などを撮影したという。特に目を惹かれるのは、南太平洋ならではの海の景色。澄んだ水の色が鮮やかでとても美しい。

 Goole Earth上で見る場合は、渡邉英徳研究室のブログ「wtnv.studio」に掲載されている「Google Earth表示用kml」のリンクをクリックすればGoogle Earthが起動する。地図上には無数の写真がマッピングされており、どの写真がどの地点で撮影されたのかが一目瞭然で、Google Mapsのストリートビューを見ているような気分になる。サムネイル写真をクリックすると、同地点で撮影されたほかのカットも一覧表示される。

 ツバルといえば、海抜が低い国として有名だ。温暖化による海面上昇で被害を受けているということで注目を集めているが、そのような過剰な報道に対して批判や異論もある。さまざまな議論を呼んでいるツバルだが、テレビなどで流れるのは海岸線が多く、街の風景などが伝えられる機会はあまりない。今回の調査では、街の写真や、そこで生活する人々の姿なども撮影されており、ツバルの生き生きとした日常がよくわかる。

 とにかく写真の量が豊富なので、Google Earth上でこれらの写真を見ているだけで、南の島を旅行しているような気分になれる。夏休みに忙しくて海に行けなかった人は、ツバルの写真を眺めて、机上の南国旅行を楽しんでみてはいかがだろうか?

URL
 wtnv.studio「ツバルのGPS付き画像(3200枚)を公開」
 http://labo.wtnv.jp/2009/07/gps3600.html

2009/9/3 11:00


碓氷 貫
フリーライター/編集者。Eコマースや地図サービス、データベース、コンテンツなど、Webサイトの価値を高めるさまざまなサービスをテーマに活動している。地図やハンディGPSを片手に街や山を徘徊する一方で、通販サイトでお買い得品をチェックすることにも余念がない。