いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説
ユーザーの多くが女性!? 綺麗な写真があふれる画像コレクションサービス「Pinterest」
(2015/8/5 06:00)
サービス名 | ||
リリース日 | 2010年3月 | |
運営会社名 | Pinterest, Inc. | |
料金 | 無料 | |
URL | https://jp.pinterest.com/ | |
法人向け | https://business.pinterest.com/ja |
女性に人気の画像コレクションサービス
Pinterest(ピンタレスト)は、誰でも無料で登録、利用できる画像コレクションサービスです。パソコンのウェブブラウザー上から使えるほか、iOSやAndroidを搭載したスマートフォン/タブレットなどからも利用できます。
ベン・シルバーマン、ポール・シャッラ、エバン・シャープらによって開発され、2010年3月からスタートしました。2012年5月に楽天株式会社が出資。2013年11月には日本法人が設立され、日本語でのサービスも開始されました。ビジュアル重視で、かつ説明が少なく、ユーザーの多くが女性と言われています。画像に説明を添えたり、「いいね!」やコメントの書き込み機能、ボードの共有機能もありますが、Pinterestはコミュニケーションが目的の“SNS”ではありません。
Pinterestの最大の特徴は、プライベートなスナップ写真ではなく、美しく、極めてクオリティの高い写真が豊富に集まっていること。それらを目的に応じて作成した「ボード」に「ピン」(収集)していきます。
たとえば部屋をリフォームしたいがキッチンはどうしたらいいかといったことから、ファッション、テーブルレイアウト、盛りつけなどの参考にしたい写真を探したり、デザインのアイデアが浮かばないとき、インスピレーションとなるものを探すのに活用します。
ビジネスアカウントの登録も可能です。ビジュアルがものをいうサービスですので、海外ではファッション系や、美しい景色がウリになる旅行業などの企業がアカウントを開設しており、Pinterestから自社サイトへの流入を狙っているそうです。
ピンされた画像はURLや説明付きで拡散する
基本的な使い方はとてもシンプルです。ユーザー登録を済ませたら、保存用の「ボード」を作成します。そこに気に入った画像を保存します。要するに誰かのコレクションを見せてもらい、そこから気に入ったものを自分のボードに貼り付けるか、自分で切り抜いて貼るイメージです。ボードは自由に増やすことができ、いったん登録した画像をあとから別のボードに保存し直すこともできます。また、外部からは見えないシークレットボードの作成も可能です。
自ら画像をアップロードしてボードに保存することを「ピン」、Pinterestの中で見つけた画像を保存することを「リピン」といいます。このほかに「いいね!」もでき、何にいいねをしたかを後から見ることができます。
画像は会員登録時に選択するカテゴリからフィードされるほか、検索、同じ趣味を持つユーザーのアカウント、または特定のボードをフォローすることで自分のホームフィードに集められます。人気のピンや最新のピン、カテゴリからもたどることができます。
Pinterestに画像を送り込む方法は2つ。1つは写真をパソコンやスマートフォンから直接画像をアップロードする方法。画像に説明を付けて指定のボードに保存できます。アップロードと同時に、FacebookやTwitterに投稿することもできます。
もう1つは、ウェブサイトのURLを指定し、ページ内の画像をアップロードする方法です。ブラウザーの拡張機能も用意されているので、気になった画像を簡単に選択、アップロードできます。このとき、説明文だけでなく「ピンもと」としてオリジナル画像が掲載されていたウェブページのURLも含まれる点が大きなポイント。リンクをクリックすればダイレクトに掲載元のページにアクセスできます。つまり、綺麗な画像としてブックマークしているわけです。
掲載側で禁止していない限り、アップロードは第三者も可能になっています。サイト名やURL付きで拡散することになるので、拡散してもらいやすいよう、あえてPinterestにコードを設定しているサイトも見られます。
「見る楽しみ」と「刺激」と拡散効果
個人がPinterestを使うメリットとしては、「見る楽しみ」と「刺激」があるでしょう。美しい写真をスクラップしておけばいつでも幸せな気分を味わえます。仕事ではデザインの参考にしたり、インスピレーションを得たり、トレンドを把握することができるはずです。情報がどんどん流れてしまうTwitterやFacebookとは違い、何度も見返しやすいのもメリット。綺麗な写真は世界の共通言語であることも認識させられます。
「拡散」によるPR効果も見逃せません。フォローしているユーザーがピンまたはリピンした画像は自分のフィードに流れてきます。自分もしくはボードがフォローされている場合は、自分がピンまたはリピンした画像がフォロワーのタイムラインに流れます。このようにしてバトンが受け継がれるように画像は拡散していきます。
法人の場合、用意した画像への反応を分析することで分かることが多そうです。ビジネスアカウントとして登録すると、ウェブサイトへの誘導数やユーザーの統計、どんなボードにピンされたかなど、さまざまな分析が可能になります。ユーザーが好むイメージや拡散しやすいデザインが分かれば、自社サイトで使用する写真への応用もできそうです。
日本での対応はまだですが、今後は「購入ボタン」の実装も予定されており、いずれPinterest上で商品の購入までできるようになるといいます。すべての鍵は、ユーザーがピンまたはリピンしたくなる綺麗な写真であることです。まずはユーザー登録をしてみて、どんな画像が好まれているのかチェックしてみてはいかがでしょうか。なお、Pinterestの中の画像は「フリー素材」ではないのでご注意ください。