2009/06/29~07/05


 2009年もはや半分が経過。6月末にはグーグルの上半期検索キーワードランキングが発表された一方、下半期の始まりとなる7月1日には大きなニュースが重なった。

 まず、かねてよりベータ版などを通じて改良点などが公表されていたMozillaの最新Webブラウザ「Firefox 3.5」正式版が公開されたほか、IT系のWebメディアである「CNET Japan」や「ZDNet Japan」を朝日新聞社が事業継承することが発表された。

 さらに、UQコミュニケーションズのモバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」の商用サービスが7月1日にスタート。同サービスを利用したMVNO方式の「BIC WiMAX SERVICE -POWERD by UQ WiMAX-」を提供するビックカメラの宮嶋宏幸代表取締役社長は、同日開いたセレモニーで「モバイルWiMAXは従来の移動体通信とは桁の違う通信速度を実現できる。お客様のライフスタイルをも変えるのではないか」と期待を寄せたという。

 「UQ WiMAX」は、通信速度の理論値が下り最大40Mbps、上り10Mbpsとなっており、既存のモバイルブロードバンドサービスを上回る。今のところはまだ始まったばかりで首都圏でもエリアは限定されているのが実情だが、確かに「ライフスタイルをも変える」可能性を秘めており、それには今後、この通信速度をモバイルで生かすアプリケーション/Webサービスの登場が待たれる。

 一方で、インフラ面だけ見れば、エリア拡大が進めば、モバイルにとどまらず、固定回線を含むブロードバンドのライフスタイルも変えていきそうだ。

 「UQ WiMAX」は、理論値では通信速度がADSL並み。日本はノートPCが普及していることもあり、メールやSNS、動画共有サイトなどがメインの利用なら、特に単身者などは自宅で固定ブロードバンド回線を契約するのではなく、モバイルWiMAXで済ませるという選択肢が考えられる。実際、イー・モバイルのサービスにおいても、そのようにモバイル回線だけで外出先・自宅両方のインターネット利用を賄うユーザーも現れている。

 ISPとしては現在、BIGLOBEニフティなどが「UQ WiMAX」のMVNO方式サービスを開始したが、現時点ではまだ様子見のISPが多いようだ。こうした総合ISPにおいては今後、固定のFTTHとモバイルWiMAX、さらには各種Webサービスを組み合わせたライフスタイルの提案などが期待される。

不満噴出の「基本問題小委員会」、著作権見直しの行く末は
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090630_298560.html
 著作権制度の根本的なあり方を議論する文化審議会著作権分科会の「基本問題小委員会」第2回会合が6月30日に開催。事務局から論点整理や議論の進め方の提示が行われたが、委員からは「議論のスピードが遅い」「議論が抽象的すぎる」などの不満が噴出した。

「Firefox 3.5」正式版が公開、高速化と最新標準技術対応
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090701_298715.html
 Mozillaが1日、Webブラウザの最新版「Firefox 3.5」を公開した。HTML 5、CSS 3などの最新Web標準技術に対応したほか、スクリプト実行速度の高速化、一時的に履歴を残さずにブラウザを利用できる「プライベートブラウジング」機能の搭載など。

ビックカメラがWiMAXサービス開始、有楽町店でセレモニー開催
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090701_298723.html
 ビックカメラは1日、「UQ WiMAX」を利用したMVNO方式のモバイルブロードバンドサービス「BIC WiMAX SERVICE -POWERD by UQ WiMAX-」を開始。有楽町店本館でカウントダウンセレモニーをした。

朝日新聞社が「CNET Japan」や「ZDNet Japan」を事業継承
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090701_298788.html
 朝日新聞社と米CBS Interactiveが1日、シーネットネットワークスジャパンが運営するIT専門情報サイト「CNET Japan」「ZDNet Japan」などの事業を朝日新聞社が引き継ぐことで合意したと発表。事業引き継ぎは9月1日の予定。

“アニメの殿堂”準備委員会発足、ポケモン社長や里中満智子氏ら
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090702_299515.html
 マンガやアニメ、ゲームなどを収集展示する拠点施設として、2009年度補正予算に117億円が盛り込まれた「国立メディア芸術総合センター(仮称)」について、施設の事業内容や管理運営のあり方などを検討する準備委員会が発足。2日に最初の会合が開かれた。補正予算が主に建設費や土地購入費に充てられているとし、肝心なアーカイブ化の予算不足を指摘する声などが挙がった。

(編集部)

2009/7/6 11:36