リンク集
グッとくる資料をタダで作ろう?! 統計資料集
(2015/6/12 06:00)
会議の資料でスマホの出荷動向に言及したいとする。そこで「近年伸び悩んでいる」と単純に書くより、根拠あるデータを元に「2012年度の1459万5000台をピークに下がり続けている」としたほうが説得力は断然増す。良い仕事のためには、こういった“数値”の把握が欠かせない。
そこで今回は「仕事に役立つリンク集」として、各種統計の掲載サイトをご紹介する。これらのデータを上手く組み合わせ、自分の主張や意見を通しやすくなるはず?! IT関連を中心に、白書などとあわせてみていこう。
統計&白書でプレゼン資料に説得力をプラス!
まずは官公庁やその外郭団体、各業界団体などが公表する統計から見ていこう。大規模かつ長期に渡って集計される例が多く、信憑性の高さが魅力だ。また、無料のデータも相当数ある。
ただ、いくら検索が便利でも、必要とする情報を即座に発見するのは意外と難しい。今回紹介するようなサイトに普段から目を通しておき、気になるものは「新聞の切り抜き」感覚でブックマークしておくといいだろう。
なお、データを自分の資料に引用・転載するにあたっては、出典元を明記したり、場合によっては個別の利用申請を行う必要などがある。詳しくは、各サイトの注記などを確認してほしい。
総務省統計局
http://www.stat.go.jp/
国勢調査の結果を筆頭に、総務省統計局による各種の調査データが掲載されている。日本の人口といったごく基本的な情報はもちろんのこと、サービス業の売上推移など、ビジネスに直接役立つ情報も膨大にある。サイト内検索機能を上手く活用しよう。
経済産業省 統計
http://www.meti.go.jp/statistics/
経済・産業関連の統計を数多く公開している。IT分野では6月4日付で「情報処理実態調査」の結果を公表。企業がどういった意識の元でIT投資を行っているかが分かる。ほかにも、家電ショップ好きなら必見(?)の「専門量販店販売統計」などがある。
経済産業省 IT関連統計
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/
経済産業省の統計の中でも特にIT関連分野に特化したものが取り上げられている。「電子商取引市場調査」は平成26年度版が5月29日に公開されたばかり。
内閣府 統計情報・調査結果
http://www.esri.cao.go.jp/
経済関連ニュースで耳馴染みのある「消費動向調査」「景気ウォッチャー調査」の結果を公開する。他に「青少年のインターネット利用環境実態調査」なども。
e-Stat 政府統計の総合窓口
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
http://www.stat.go.jp/info/guide/public/kouhou/g1top.htm
官公庁からはさまざまな統計や調査レポートが公開されているが、バラバラに掲載されていて把握しづらい。それらを統合的に検索できるようにしたのがこちらの「e-Stat」だ。利用の仕方をまとめたPDFもあるので、参考にしよう。
電子情報技術産業協会(JEITA) 統計資料
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/
電子機器の国内出荷台数などを知りたい時はこちら。国内の大手家電メーカーなどが参画している業界団体で、公式サイトでは各種統計を公表している。携帯電話、PC、テレビなどの出荷状況は無料で閲覧可能。市場動向などを詳細にとりまとめた刊行物は原則として有料。
情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)
http://www.ciaj.or.jp/jp/
通信関連のメーカーやサービス事業者などで構成される一般社団法人。「移動電話国内出荷台数実績」については前述のJEITAと共同で集計している。CIAJ独自の統計としては「国内通信機器受注・出荷実績」「通信機器生産・輸出入の四半期概況レポート」などがある。
電気通信事業者協会(TCA)
http://www.tca.or.jp/
電気通信事業者の団体。携帯電話会社やプロバイダーの社長らが会の役員を務めている。携帯電話の契約者数を4半期単位でとりまとめ、公式サイトで発表している。業界の最新動向を解説した「テレコムデータブック」もぜひ活用したい。
日本映像ソフト協会(JVA) 各種調査報告
http://jva-net.or.jp/report/
IT業界に限らず、業界団体のウェブサイトは統計データの宝庫だ。例えば、この日本映像ソフト協会ではブルーレイディスク・DVDソフトの売上速報を月次で公表している。年次報告は2004年度まで遡って閲覧可能。
日本通信販売協会(JADMA) 売上高調査
http://www.jadma.org/statistics/sales_amount/
通販事業者の業界団体。会員企業を対象とした売上高調査の結果を一部公表している。現在は2015年3月度(単月)のデータを無料閲覧できる。その他のデータは基本的に正会員限定で提供している。
総務省 情報通信白書
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/
総務省が年1回のペースで編纂している情報通信関連の白書。現在取り組んでいる政策だけでなく、各種統計・推計なども数多く収蔵されている。平成26年版は400ページ超。PDF版のほか、EPUB版も無料で配布中。
情報通信政策研究所
http://www.soumu.go.jp/iicp/
総務省の関連機関。その名の通り、情報通信関連の政策研究を行っている。研究成果の発表を不定期に行っており、直近では「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」を公開。メディア接触時間などのデータがとりまとめられている。
インターネット白書 ARCHIVES
http://iwparchives.jp/
インターネット協会、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)などが手がける「インターネット白書」のバックナンバーを無料公開しているサイト。最も古いものは1996年版。インターネットのかつての実態を知るにはうってつけだ。
公正取引委員会 共同研究報告書
http://www.jftc.go.jp/cprc/reports/
独占禁止法を運用している機関。市場競争を促進するための各種研究を行っており、その成果についてもウェブサイトで公開している。法執行の実態など非常に専門的な内容が多いが、中には「電子書籍市場の動向について」(2013年)といったレポートもある。
日本貿易振興機構(JETRO) 調査レポート
https://www.jetro.go.jp/world/reports.html
対日投資の促進、輸出入拡大に向けた取り組みを行う独立行政法人。「海外ビジネス情報」という形で各種レポートを公開している。ネット関連では、「米国におけるインターネットの中立性に関する取り組みの現状」を4月に公開した。
日本取引所グループ その他統計資料
http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/
東京証券取引所グループと大阪証券取引所の経営統合によって発足した民間企業。株式取引に関する種々の業務を行っている。ウェブサイトの「調査レポート」では、上場企業各社の決算短信の集計結果などが読める。
国立国会図書館 リサーチナビ
http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/
“調べ物”をする上でのノウハウをまとめたサイト。非常に実践的な内容で、例えば情報サービス産業を分析するとして、どんな本やウェブサイトに目を通すべきか説明している。調べ物が苦手な人は一読してみては?
よりピンポイントに! リサーチ&マーケティング会社も活用しよう
市場動向などを探る上でもう1つ活用したいのが、民間のシンクタンクやリサーチ会社だ。これらのサイトのデータは基本的に有償だが、プロモーションを兼ねて部分的に無料公表する例が多々ある。経年変化を辿るには厳しいが、旬の話題を知るには絶好の情報源と言える。
ニールセン
http://www.netratings.co.jp/
インターネット利用動向を専門的に調査する企業。公式サイトの「ニュースリリース」のページを覗くと、ネットやスマートフォンに関する調査発表がズラリと並ぶ。国内はもちろん、米国の動向を知る上でも役立つ。
コムスコア プレス&イベント
http://www.comscore.com/jpn/Insights
米国に本社を置く市場調査会社。英語のレポートが多いが、日本語のものもいくつかある。直近では、6月9日に「日本の動画サイト利用動向」(2015年4月分)を発表した。人気トップ3サイトの利用者属性などにも言及している。
GfKジャパン プレスルーム
http://www.gfk.com/jp/news-and-events/press-room/Pages/default.aspx
ドイツに本拠を置く市場調査会社。さまざまな業種のレポートを掲載しており、IT関連分野ではウェアラブル端末、SIMフリースマートフォン、4Kテレビなどを取り上げている。
ガートナー プレスリリース
http://www.gartner.co.jp/press/index2015.html
こちらも国際的に著名な調査会社。「プレスリリース」のコーナーで各種レポートを公開。IoT、クラウド、半導体シェアなど、投資判断に直結しそうな内容が多い。
MMD研究所
https://mmdlabo.jp/investigation/
モバイル分野を専門とする調査会社。アンケート調査の結果を月に数件のペースで公開している。直近のテーマではニュースアプリ、モバイルバッテリーの携行率、口コミの利用動向など。無料会員登録で調査全項目が掲載されたPDFなどをダウンロードできる。
ICT総研
http://www.ictr.co.jp/
主にIT分野のリサーチ結果を掲載・販売する。6月10日に公開したばかりの「ブロードバンド市場動向調査」では、今後の需要予測などにも言及している。携帯電話の電波状況の実測レポートも多数。
Fastask ネットリサーチ実例レポート
https://www.fast-ask.com/report/
「ATOK」「一太郎」で知られるジャストシステムもリサーチ事業を展開中。「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査」では、1日あたりのPC利用時間などを調べられる。このほか、スマートウォッチや漫画アプリなど、旬の話題についての調査も随時行っている。
MM総研 ニュースリリース
http://www.m2ri.jp/newsreleases/
IT関連の調査レポートを多数掲載する。5月27日発表の「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」では、「光コラボレーションモデル」を踏まえたインターネット加入件数がとりまとめられている。
NTTコム リサーチ
http://research.nttcoms.com/database/
かつては「gooリサーチ」の名称で運営されていた。顧客からの依頼をもとにした各種調査代行が本業だが、不定期に“自主調査”を実施。直近では「光コラボレーションモデル」についての調査結果を公表した。
インプレス総合研究所
https://r.impressrd.jp/iil/
各種報告書の刊行に合わせ、調査結果の一部を公表。現在は格安SIM、通販サイト、データセンター利用動向などのレポートがウェブサイトから読める。
マクロミル 公開調査データ
http://www.macromill.com/r_data/timeline.html
インターネット活用型リサーチ事業を展開する。公式サイトの「公開調査データ」は、消費生活関連のレポートを中心に掲載。「新社会人の意識調査」は2008年以降、毎年実施している。
矢野経済研究所 プレスリリース
http://www.yano.co.jp/press/
各種市場調査の要約版を無料公開している。ジャンルは中古車市場、靴、アイウェアなど多種多様。IT関連では、パーソナルデータ、eラーニング、データセンター事業などの調査を行っている。
IDC Japan プレスリリース
http://www.idcjapan.co.jp/Press/
IT分野専門の調査会社。「国内ITサービス市場予測」をはじめ、サーバーや仮想化など法人向け市場の話題が多い。
情報通信総合研究所 InfoComニューズレター
http://www.icr.co.jp/newsletter/
NTT系列のシンクタンク。こちらのコーナーでは研究員によるコラムを中心に掲載する。有料会員向けコンテンツを部分的に無料掲載するものだが、それでもかなり読み応えがある。
NHK 放送文化研究所
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/
放送や映像コンテンツに関する各種研究・調査を公開する。また月報形式の「放送研究と調査」(PDF)内では、最新ニュースや各種統計データなども取り上げている。