ヤフー通期決算、広告収入が回復し13期連続の増収増益


 ヤフーは27日、2009年度通期(2009年4月~2010年3月)の連結決算を発表した。売上高は2798億5600万円(前年度比5.3%増)、営業利益は1438億2500万円(同6.8%増)、経常利益は1433億6000万円(同7.9%増)、純利益は835億2300万円(同11.8%増)で、13期連続の増収増益となった。

 売上高の内訳は、広告事業が1413億円(前年度比1.8%増)、法人向けのビジネスサービス事業が642億円(同17.8%増)、個人向けのパーソナルサービス事業が753億円(同3.7%増)。

 広告事業は、検索連動型広告が第3四半期まで伸び悩んだものの、オンライン経由の広告出稿の拡大や、情報・通信関連、流通・小売業からの出稿の拡大により、通期では前年を上回った。興味関心連動型広告は、前年度比で約2.4倍に拡大。ディスプレイ広告も、年度後半には回復が見られたという。

 ビジネスサービス事業では、IDC事業を手掛けるソフトバンクIDCソリューションズの買収や、Yahoo!オークションのストアロイヤリティ料率の改訂により、売上高が大きく増加。Yahoo!ショッピングにおけるテレビCMなど、販促施策も寄与したとしている。

 パーソナルサービス事業では、Yahoo!プレミアムにおける月額会費の改訂が売上高増加に寄与。Yahoo!プレミアムは会員数も759万IDと、前年比で3.1%増加した。

 ヤフーでは、株主価値向上のための取り組みとして、配当性向を純利益の約10%から約20%に引き上げた。1株あたり配当金は、2008年度の130円から2009年度は288円と約2.2倍になった。

 2010年度第1四半期の見通しについては、広告主の出稿意欲の高まりを受け、広告関連売上を中心に前年同期比での売上高増加に努めると説明。第1四半期の売上高は682億~717億円、純利益は202億~216億円を見込んでいる。


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(三柳 英樹)

2010/4/28 14:10