MozillaバイスプレジデントがWebGL問題でMicrosoftに反論


 米MicrosoftがWebGLを「セキュリティー上有害な技術」と断定したことについて、Mozilla技術戦略担当バイスプレジデントのMike Shaver氏が自身のブログで反論した。

 MozillaはWebGLの開発を始め、標準化作業にも大きく関与している。

 Shaver氏は、「ウェブが3Dを必要としていることに疑問の余地はない」とし、Microsoft自身もSilverlight5においてXNA GraphicsをSilverlight3Dに統合することによって同様の試みを行っていると指摘。またAdobeも「Molehill」プロジェクトで3D技術をFlashに組み込もうとしている。

 そして新技術には新しい脅威が発生する。しかし、Microsoft自身がSilverlight3Dで低レベルD3D APIをラッピングしたのと同じ手法が、MicrosoftのWebGLの実装にも適用できるのではないかと示唆した。特にSilverlightは、WindowsだけでなくMacもサポートしており、MacではOpenGLへのマッピングを行っていることから、同様のことが可能だろうと指摘している。

 事実、Microsoftが指摘した問題はWebGL標準化の際に、議論の大部分を占めたのだという。つまりこのことは、Microsoftの指摘によって初めて明らかになった問題ではないということだ。
 そして「FlashであろうとSilverlightであろうと、ブラウザーの実装には、全てのOSで完全に機能するように十分な注意が必要である」と結んでいる。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/6/20 06:00