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オンラインゲーム上で子どもを狙う犯罪を知り、家族で話し合いを! 警察庁が呼び掛け

 警察庁は7月4日、子どもがオンラインゲームを通して犯罪に巻き込まれるリスクに関する啓発資料をウェブサイトなどで公開した。保護者はリスクの存在を知り、ペアレンタルコントロールなどのツールを活用してほしい、また、家族で話し合いルールを決めるなどしてほしいと呼び掛けている。

 オンラインゲーム上で、悪意のある人物がプレイヤーとして子どものプレイヤーに声をかけ、攻略のヒントを与えたりアイテムを提供したりして信頼を得たうえで、直接会おうと誘い出して誘拐するなどの犯罪行為が起こっている。

 今年のはじめには、高校生がオンラインゲームで知り合った男に連れ去られ、ミャンマーの特殊詐欺拠点から保護された事件が報道された。警察庁では同様の注意喚起を何度か行っており、協力してゲームをプレイすることにより見知らぬ相手にも「仲間意識」を持ちやすく、上手いプレイヤーへの憧れや、仲間として一緒に攻略した体験により生まれる信頼感が悪用されてしまうという。

 啓発資料では対策の1つとして、保護者に対してフィルタリングやペアレンタルコントロールの利用を呼び掛けている。ただし、問題のあるコンテンツをブロックするフィルタリングや、プレイ時間に制限を設ける一般的なペアレンタルコントロールは、一定の対策にはなっても、オンラインゲーム上での悪意あるユーザーとの接触そのものを対策できるわけではない。

 そこで、家族で話し合うことを推奨している。危険なコミュニケーションについて子ども自身が意識できるようにしたり、危険につながりうる行為(個人情報を提供すること、ゲーム内でアイテムをもらうことなど)についても注意し、適切に家族と話せるようにするルール作りを行うよう、例を挙げて説明している。