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月額1480円で映画など見放題の「Hulu」、980円に値下げ、年内にWii対応も


 フールージャパン合同会社(Hulu)は12日、ドラマや映画などを月額定額料金で視聴できる動画配信サービス「Hulu」の日本版サービスについて、月額料金を1480円から980円に値下げした。既存会員も含め、同日より新料金でサービスを提供する。

 なお、既存会員は次回の料金請求時(会員によって異なる)より新料金が適用される。その際、Huluから感謝の意を込めた500円のクレジットが1回発行されるため、実際の請求額はこれを適用した480円となり、次々回からが980円となる。

「Hulu」日本版トップページ

 Huluの日本版サービスは2011年9月に開始。現在、ハリウッド映画や海外テレビドラマシリーズ、日本の映画、アニメなど、映画725本以上、テレビ番組5000話以上をラインナップしており、月額料金を支払えばこれらが見放題となる。コンテンツ数はサービス開始時点から213%増加。コンテンツを提供するパートナー企業も当初の6社から20社に拡大した。このうち10社が日本や韓国の企業で、松竹や東映、角川書店など国内大手映画配給会社も含まれる。また、3月末には日本のテレビ局として初めてテレビ東京が加わり、4月からアニメやドラマの配信を開始している。

 視聴は、PC、スマートフォン、タブレット、テレビという「4つのスクリーン」に対応。具体的には、Windows、Mac、iPhone/iPod touch/iPad、Androidスマートフォン、Sony Tablet、テレビとしてはパナソニックの「VIERA」やソニーの「BRAVIA」といった薄型テレビ本体のほか、2社のブルーレイディスクレコーダー、さらにマイクロソフトの「Xbox 360」、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション 3」といったゲーム機、NTT西日本のセットトップボックス「光BOX+」でも対応している。

 Hulu国際部上級副社長のヨハネス・ラーチャー氏によると、日本で販売されているHuluを視聴可能な対応デバイスは、PCを除いて2900万台に上るしている。

 これに加えて今回、任天堂のゲーム機「Wii」にも対応することがHuluより発表された。Wii向けのサービス提供で両社が契約を締結したとしており、年内にサービスを開始する予定だ。WiiにHuluアプリケーションが配信された後、利用できるようになる。

広告による無料サービス、日本での提供予定は依然としてなし

Hulu国際部上級副社長のヨハネス・ラーチャー氏

 ラーチャー氏は月額料金の値下げについて「前向きな価格変更」と表現。従来の1480円でもユーザーにとって十分に価値ある価格であり、会員数も順調に推移しているというが、980円に値下げすることでさらに会員数の増加を狙う。ただし、日本での会員数については「今の状況について非常によい感触を得ている」としながらも、具体的な数値の公表は控えた。

 なお、米国におけるサービスは2007年3月に開始しているが、数カ月後に月額料金を9.99ドルから7.99ドルに値下げした経緯がある。日本市場では、今回のタイミングで値下げすることが長期的視点でビジネスに良い結果をもたらすと信じているとした。

 また、米国版サービスは、月額料金制でプレミアムコンテンツが見られる有料サービスのほか、広告モデルによる無料のサービスも展開している。毎月のユニークユーザー数は3800万人で、有料会員は150万人以上という。

 この無料サービスについて、Huluは昨年9月の日本版サービス開始時点で、日本での提供予定はないとしていた。ラーチャー氏は今回、「米国と日本では全く異なるビジネスモデル。日本で現在提供しているサービスが最適なものだと認識している。広告モデルを(今後も提供しないと)否定することはしないが、今のところ具体的な予定はない」とした。

 ラーチャー氏はこのほか、米国と日本の違いについて、スマートフォンとタブレットの利用比率が米国よりも日本が高い点を挙げた。また、無料のトライアル期間から有料サービスに移行するユーザーの割合も日本の方が高く、退会率も非常に低いという。なお、無料トライアル期間はこれまで、日本版サービス開始記念の期間限定キャンペーンで1カ月間となっていたが、同キャンペーンは終了し、12日からは2週間と短縮されている。

 一方で日本市場においては、Huluがどういったサービスなのか、まだ消費者に認知されていな状況にあるのも事実。そこで4月23日より、テレビCM、屋外広告、オンライン広告などにより、大規模な広告キャンペーンを展開する計画だ。

 映画やドラマが月額定額料金で見放題で、多彩なデバイスに対応しているというHuluのサービスブランドを大々的にアピールしていくという。「サービス内容をいったん理解してもらえれば、有料サービスに加入してもらえる。テレビCMのようなブランドキャンペーンは結果に反映されるはずだ」と説明。日本ではこれまで主にインターネットやテクノロジーに詳しい層や男性層に評価されていたHuluについて、より広い層、また、テレビやゲーム機などによるリビングでの利用拡大に期待を示した。


フールージャパン合同会社は3月中旬、東京・六本木の新オフィスに移転したばかり。スタッフの数は流動的で、現在は20〜30人ほどという

【お詫びと訂正 15:45】
 記事初出時、Huluを視聴可能な対応デバイスの台数について、PCもすべて合わせて2900万台と記載しておりましたが、正しくは、PCを除いて2900万台です。お詫びして訂正いたします。


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(永沢 茂)

2012/4/12 00:01