「Windows 8がWindowsを再創造する」MSバルマーCEOが講演


Microsoftのスティーブ・バルマーCEO

 日本マイクロソフト株式会社は21日、Windowsビジネスにおける日本のパートナー企業を対象とした「Windows Partner Executive Summit」を開催し、来日した米Microsoftのスティーブ・バルマーCEOが、開発中の次期OS「Windows 8」について講演した。

 バルマー氏は、「今年は何よりもWindowsの1年になる。Windows 8がWindowsを再創造する」と語り、「去年1年間では3億5000万台のPCが出荷されており、競合に比べて圧倒的に多くの台数を出荷している」とWindowsプラットフォームの重要性を訴えた。

 現在開発中のWindows 8については、「Windows 8は何かをあきらめるといったトレードオフが必要ない」として、「素晴らしいタブレットを作れば、PCとしても利用できる。IntelだけでなくARMプロセッサーでも動作する。タッチ操作だけでなく、マウスやキーボード、ペンデバイスでも操作できる」と、様々なデバイスで利用できる点をアピール。「日本発の新たなハードウェアも必要としている」として、来場のパートナー企業各社に協力を呼びかけた。

 Windows 8の新機能については、ロック画面で写真の特定の場所でジェスチャー操作を行うことでロックが解除される機能や、アプリ間の連携の例として、写真アプリから連携するアプリを呼び出して、複数の写真をSkyDrive経由で相手と共有するといったデモを披露。Windows 8のRelease Preview版は6月早々に公開予定だが、今年の後半にはWindows 8をプリインストールしたハードウェアの展開が可能だとした。

 講演の最後には日本マイクロソフトの樋口泰行社長も登壇し、「ハードウェア以外で日本に期待するものは?」という質問に対し、バルマー氏が「日本はこれまでも革新的なコンセプトを輸出してきており、クラウドやその他の技術を活用することで、世界中にチャンスを広げてほしい」と回答。「繰り返しになるが、今年は非常に重要な1年で、パートナー企業との取り組みが中心になる。互いにこの1年間で成功を収めていくことになるので、あらかじめお礼を申し上げておきたい」と語り、講演を締めくくった。

Windows 8がWindowsを再創造すると説明写真アプリからメールアプリを呼び出し、SkyDriveを使って共有するデモを披露

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(三柳 英樹)

2012/5/21 17:32