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G7、「青少年のための安全なデジタル空間構築」「安全なAIの推進」など4項目のデジタル・技術閣僚宣言
2026年6月3日 06:00
仏パリで5月29日に開催されたG7デジタル・技術大臣会合にて、「G7デジタル・技術閣僚宣言」を発表した。総務省が文書と仮訳を公開している。
同会合は、6月15日~17日に仏エヴィアンで開催されるG7本会議に先立って行われたもの。「安全なAIの推進」「経済成長のためのAI導入の促進」「デジタル分野の強靭性と資源効率の確保」「青少年のためのより安全・安心なデジタル空間の構築」の4つのテーマについて話し合いが行われた。
安全なAI推進のため「広島AIプロセス」を支持
「安全なAIの推進」に関しては、生産性の向上や科学・医療分野における進歩などの効果がある一方で悪用リスクもあり、イノベーションを促進しつつリスクに対処するアプローチが不可欠であることを確認。そのための枠組みとして、2023年のG7広島サミットにおいて立ち上げられた「広島AIプロセス」(HAIP:Hiroshima AI Process)を高く評価し、支持するとした。
あわせて、開発途上国などへの拡大のために2026年3月に発表された「広島AIプロセス・アクションプラン2026」を歓迎するとし、生成AIによる詐欺などのコンテンツ(ディープフェイク)の検出について、専門家を交えた議論を継続することが確認された。
AI導入推進のため、AIのオープン性に関する言葉を整理
「経済成長のためのAI導入の促進」に関しては、地域や企業規模によりAIの導入状況が大きく異なることを踏まえ、中小企業のAI導入を支援する政策対応の必要性を強調。また、AIのオープン性に関する用語の明確化を図るためとして「AIのオープン性に関する機会と共通言語に関するG7ビジョン」が策定された。
このビジョンでは、AIエコシステムにおいてAIのオープン性を説明する用語を明確にする参考資料として、「AIのオープン性はコミュニティ主導である」「AIのオープン性はスペクトラム(全て同じではなく、利用制限・モデルの重み・トレーニングデータの公開度合いなどにより個々に異なる連続的なもの)である」などの原則を定めている。
資源保護のため、知識やベストプラクティス共有を合意
「デジタル分野の強靭性と資源効率の確保」に関しては、デジタル技術とAIの規模拡大に伴って資源確保の必要性が高まっていることを確認し、エネルギー分野での知識やベストプラクティスを共有していくことで合意された。
そのために、議長国(仏)が取り合まとめた「デジタル分野におけるレジリエンスと資源効率の支援に寄与する実践に関する国際的な概観」の努力を認識するとともに、Inria(仏国立情報学自動制御研究所)が取りまとめた政策文書「エージェンティックAI:導入、普及および影響」や、OECD(経済協力開発機構)が現在進めている「公共部門における AI 導入における公共調達の戦略的役割」に関する取り組みに期待するとした。
青少年保護のための「G7共通原則」支持を確認
「青少年のためのより安全・安心なデジタル空間の構築」については、青少年の身体的、精神的、認知的な健康と発達を保護するために、次の7項目の原則から成る「青少年のためのより安全・安心なデジタル空間を定義するG7共通原則」を支持するとした。
- 年齢確認は、青少年に年齢に適した体験を提供するために不可欠である
- セーフティー・バイ・デザイン(設計段階から安全性を組み込む)のアプローチにより、青少年をオンライン上の危害から守る
- 児童性的虐待コンテンツ及び同意に基づかない私的な画像の製造等は、防止されなければならない
- ペアレンタルコントロール・ツールが利用できるようにすべき
- デジタル技術やメディアのリスクを認識し、オンライン上での健全な成長を促すため、情報リテラシー等を強化すべき。
- 青少年の安全は、リスクの管理・評価・低減の実施等により確保する
- 青少年のためのより安全・安心なデジタル空間の構築は、デジタルサービス提供者と関連ステークホルダーとの協力によって実現される
宣言では、デジタルサービスの力や、デジタルリテラシーやAI教育の意義を認める一方で、青少年の過度なスクリーンタイムや、注意や関与を最大化させる機能を組み込んだ特定のデジタルサービスの利用が、彼らの心身の健康、プライバシー、セキュリティ、ウェルビーイング、及び認知的・社会的発達を脅かすリスクについて懸念が示されているとして、青少年保護のための措置が重要であるとしている。
