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小学4〜6年生の75%以上が生成AIを利用~総務省「青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果」

 総務省は4月30日「2025年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果」を公表した。リテラシーを測る「ILASテスト」の結果は前年度よりやや向上との結果となった。生成AIについては「使ったことはない」との回答が前年度から大幅に低下した。

 同調査は、青少年のインターネット・リテラシー向上のため、特にインターネット上の危険・脅威に対応するための能力とその現状等を可視化するために、これらの能力を数値化するILASテスト(Internet Literacy Assessment indicator for Students)と、アンケートを実施するもの。2012年度より高校1年生を対象に実施されてきたが、2025年度の調査では、高校1年生のほか中学生(全学年)、小学生(全学年)を対象として、77校・1万1889人に対して実施された。

ILASテストの正答率、高校生は1%弱向上

 ILASテストの結果は、高校1年生で正答率72.4%と、前年度71.5%から0.9%向上した中学生は76.8%、小学校高学年(4~6年生)は71.7%、小学校低学年(1~3年生)は71.4%だった。なお、対象ごとにテストの内容は異なる。

 テスト中のリスクのカテゴリー(中分類)別に、最も正答率が低かった分野を見ると、高校1年生では「不適正取引リスク」(フィッシング、ネット上の売買など)、中学生では「有害情報リスク」(不適切投稿、炎上など)、小学校高学年では「プライバシーリスク」(プライバシー、個人情報の流出等)、小学校低学年では「違法情報リスク」(著作権、肖像権等)だった。

高校1年生のILASテストの結果
中学生のILASテストの結果
小学校高学年のILASテストの結果
小学校低学年のILASテストの結果

学齢が低いほど家庭でルールがあり、ルールや教育の有無が正答率に影響

 アンケートの結果では、家庭においてインターネットが利用可能な時間帯、1日あたりの総時間、使っていいアプリなどのルールの有無と、ILASテストの正答率との関係性が注目されている。

 「家庭ではルールがある」との回答は、高校1年生は41.3%(前年度53.4%)、中学生は78.4%、小学校高学年は79.9%、小学校低学年は84.9%で、学齢が低くなるほどルールが決まっている割合が高かった。

 そして、ルールがあるとした回答者のILASテストの正答率は、いずれの学齢でもルールがないとした回答者よりも高く、その差は学齢が高いほど開いており、学齢が低くなるほど、家庭でのルールの有無が、テストの正答率に影響を与えていることが伺えると分析している。

 また、学校でインターネットを利用するにあたっての注意点や対応策について、1つでも「教えてもらったことがある」とした回答者の正答率は、「いずれも教えてもらっていない」だった回答者よりも高かった。こちらは、学齢と正答率に明確な関係性が伺える結果ではない。

家庭でのルールの有無および内容(高校1年生)
家庭でのルールやフィルタリングの有無と、ILASテスト正答率の関係(高校1年生)
学校で教えてもらった内容と、ILASテスト正答率の関係(高校1年生)

生成AIの利用率が大幅向上、小学校高学年でも75%超

 このほか、生成AIの利用経験についても質問している。「わからないことを調べる」「文章の作成」など、用途別にたずねた中で、いずれの用途の利用経験もない「使ったことはない」との回答は、高校1年生で12.6%(前年度40.1%)、中学生で15.9%、小学校高学年で24.2%(低学年には質問していない)。高校1年生で前年度と比べて大幅に利用が増え、小学校高学年でも75.8%が利用している計算となり、児童生徒にも生成AIの利用が広がっていることが伺えるとしている。

生成AIの利用状況(高校1年生)
生成AIの利用状況(中学生)
生成AIの利用状況(小学校高学年)