NTT Com、東名阪の商用光ケーブルで100Gbps-DWDM伝送に成功


 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は21日、東京-名古屋-大阪間の商用光ファイバーケーブルにおいて、100Gbps-DWDM伝送(高密度波長多重伝送)の伝送に成功したと発表した。

 実証実験では、1波長あたり100Gbpsのデジタルコヒーレント伝送技術を適用したDWDM伝送を実施。東京-大阪間約710kmの商用光ファイバーによる100GbE転送に成功した。

 実験にあたっては全国への導入を想定し、伝送ルートにおける光ケーブルの条件のばらつきや変動などに対応できるよう高度な光伝送設計を施し、汎用的なシステム仕様とした上で運用耐力試験を実施。これにより、現状の5倍以上となる伝送容量8Tbps以上の長距離大容量100Gbps-DWDMの、全国への商用導入のめどが立ったとしている。

 日本電気株式会社(NEC)も21日、NECの100Gbps-DWDM装置「SpectralWave DW7000」(50GHz波長間隔、88波長収容)が、NTT Comの実証実験で用いられたことを発表。今回の装置は、従来製品の「SpectralWave DW4200」(40Gbps、40波長多重)に比べて伝送容量は5.5倍、伝送距離は約2倍に拡大しており、遠隔から瞬時に迂回光伝送路を設定できるため、障害発生時にも迅速な復旧が可能だとしている。

NTT Comによる試験の概要

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(三柳 英樹)

2012/6/21 14:26