YouTube創業者が新種動画アプリ「MixBit」公開

　YouTube創業者2人が創業したAVOSは8日、短い動画クリップをつなぎ合わせてモバイルで編集、アップロードできるアプリ「MixBit」を公開した。iOS英語版がiTunes App Storeから無料ダウンロード可能だ。Android版も9月中には公開予定だとしている。

「MixBit」ウェブサイト。アップロードされた動画は、MixBitで素材として二次創作に利用することが認められている

　MixBitアプリでは、16秒までのビデオクリップを最大256個つなぎ合わせて、何らかのストーリーや意味を持つようなビデオをスマートフォン上で作成できる。

　しかし、MixBitをVineやInstagramなどのように、単に動画撮影、アップロードアプリと混同すべきではないように思える。もう少しクリエイティブな作業が必要だ。

　この点について発表文のなかでChad Hurley氏は、「今日をもって、ビデオ作成の障壁を取り除きたいと思う。これは、人々に直感的で柔軟に録画とリミックスできるツールを提供し、これまで以上に簡単に、映像を通して意味深いストーリーを語れるようにすることを意味する」と説明する。

　MixBitの用途としては、好きな食べ物、旅行、友人や家族、ペットの撮影といった定番の使い方もあるが、よりクリエイティブな用途、たとえば映画の撮影、市民ジャーナリズムにも利用できる機能を備える。短いビデオクリップをたくさん撮影し、それを意味のある順番でつなぎ合わせることで何らかのストーリーをもたせるといったことがスマートフォンだけで可能になる。これまで単なる動画記録として使われていたスマートフォンの動画撮影機能に、動画作品制作機能が付加されるわけだ。

　作成した動画は、その場でMixBitのコミュニティウェブサイトだけでなく、Facebook、Twitter、Google＋に共有できる。また、MixBitのウェブサイトにアップロードされたビデオを利用して新たなビデオに利用することも許されている。

　動画アプリでは米TwitterがVineを発表し、米FacebookもInstagramで動画に対応したばかり。それ以外にもSocialCamなどの動画アプリも注目され、激しい競争が繰り広げられている。

　MixBitを開発した米AVOSは、YouTube共同創業者Chad Hurley氏とSteve Chen氏によって創業された。米Yahoo!からソーシャルブックマークサービス「Delicious」を買収し、再開発していることでもよく知られている。