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IPv6ネットワーク上でIPv4アドレス共有、「SA46T-AS」の大規模実験に成功

 富士通株式会社、株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は11日、IPv6ネットワーク上でIPv4アドレスの共有を可能にする技術「SA46T-AS」の大規模実証実験に成功したと発表した。

 「SA46T-AS」は、TCP/UDPのポート番号を識別番号として割り当てることで、1つのIPv4アドレスを約6万5000個の機器で共有可能する技術。IPv4アドレスの枯渇により、新たにサーバーに割り当てるIPv4アドレスがないといった問題や、今後データセンターなどがIPv6ネットワークで構成されていく中で、そのネットワーク上でIPv4アドレスを継続して利用していくための技術として富士通が開発した。

 実証実験では、NICTの「StarBED」環境により、12台の物理サーバーに1台あたり128台の仮想サーバー、合計1536台の仮想サーバーを用いて大規模展開を行った結果、基本動作の安定稼働、規模追従性の実証などを確認し、十分実用性があることを実証したとしている。

 また、SA46T-ASについては、今後本格化するIPv6への移行とIPv4の継続利用を支える日本発の技術として、現在IETFに標準化提案を行っているという。

(三柳 英樹)