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Sony、北米の電子書籍ストアを3月に閉鎖、顧客のkobo移行をサポート

日本のサービスは「終了の予定はない」

 米Sony Electronicsは6日、電子書籍ストア「Reader Store」のサービスを、米国およびカナダにおいて終了すると発表した。今後の対応として、3月下旬をめどに、Reader Store利用者の購入済み作品ライブラリーを、同じく北米地域で電子書籍サービスを展開するkoboのシステムへ移管できるようにする。

 Reader Storeの閉鎖は3月下旬の予定。一方、koboのAndroid版アプリを「Xperia」ブランドのスマートフォンやタブレットにプリインストールする方針も示している。また、Sony製電子書籍専用端末のWi-Fi版Readerについてはkoboの電子書籍ストアが利用できるとしている。

 ソニー株式会社は6日、直近の決算で大幅赤字を計上。その対策として、「VAIO」ブランドで知られるPC事業の譲渡や、テレビ事業の分社化など、事業変革を発表している。

【追記 14:40】
 Reader Storeのサービスは米国では2006年、カナダで2008年にスタートし、足かけ8年に渡って営業が続けられてきた。同地域での最終的な会員数や販売コンテンツなどについては非公表。なお、Reader Storeはヨーロッパおよびオーストラリアでも展開されている。

 かつて、ソニーがReader以前に取り組んだ電子書籍プラットフォームとしては「LIBRIe」がある。Reader米国版より2年早い2004年に発表されていた。ちなみに、AmazonのKindleのサービスは2007年開始。

 なお、今回のストア閉鎖についての発表は、米国およびカナダを対象としたもの。日本のソニー広報部によれば、日本国内におけるReader Storeのサービス終了の予定などはなく、引き続き提供していくという(詳細は関連記事『ソニー、日本の「Reader Store」はサービス継続、新機能の先行告知も』を参照)。

(森田 秀一)