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NTT東西の「フレッツ・ADSL」、新規受付を2016年6月末で終了、部品製造終了のため
2015年7月31日 18:48
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)および西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は、ブロードバンドサービス「フレッツ・ADSL」の新規申し込みの受付を2016年6月30日をもって終了すると発表した。すでに契約している利用者へのサービス提供は今後も継続する。
両社によれば、サービス提供に必要な物品の製造が終了したため、保守物品の枯渇が見込まれることから、今後の円滑なサービス維持のために新規受付を終了することになったという。
フレッツ・ADSLがすでに開通、あるいは2016年6月30日より前に申し込んで同年12月31日までに開通したユーザーへのサービスは今後も継続する。なお、光ファイバー接続サービス「フレッツ 光ネクスト」が利用できない地域については、フレッツ・ADSLの新規申し込み受付を継続する。
NTT東日本での新規受付を終了するサービス
- モアIII
- モアIII ビジネスタイプ
- モアIII アドバンスドサポート
- モアII
- モアII ビジネスタイプ
- モアII アドバンスドサポート
- モア
- モア アドバンスドサポート
- 8Mタイプ
- 8Mタイプ アドバンスドサポート
- 1.5Mタイプ
- 1.5Mタイプ アドバンスドサポート
- エントリー
NTT西日本での新規受付を終了するサービス
- モアスペシャル
- モア40
- モア24
- モア
- 8Mプラン
- 1.5Mプラン
ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)」の略称で、電話用のアナログ回線にネットワーク接続のための情報を重畳させる方式のこと。工事の手間を最小限に抑えることができると同時に、NTTが推進していたISDNを上回る通信速度を実現した。
日本での導入は1999年から本格化し、NTTがフレッツ・ADSLのブランドでサービスを開始したのは2000年12月。最大通信速度は下り1.5Mbps/上り512kbps、月額料金は4800円(プロバイダー料金・加入電話基本料金ともに別)だった。
2000年~2001年はヤフー(Yahoo! BB)、イー・アクセス、アッカ・ネットワークスなどがADSL事業に相次いで参入。その後、数年間は、通信速度向上に向けての熾烈な競争が続いた。ちなみに、「ブロードバンド」が新語・流行語大賞のトップ10に選出されたのは2001年だった(当時の動向については「BB Watch」の2006年12月25日付記事『年表で振り返るブロードバンドの歴史(第1回:通信・回線編)』を参照してほしい)。
しかし、2005年には光ファイバーの増加ペースがADSLを上回るようになる。そして2008年9月、ついに契約数でも光ファイバーがADSLを逆転した。なお、総務省発表による2015年3月末時点での契約者数は、光ファイバーの2660万件に対し、ADSLが375万件。