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MS、深刻な不具合が発生していた月例パッチの修正版を公開

以前のパッチは問題がない場合でもアンインストールを推奨

 米Microsoftは米国時間8月27日(日本時間8月28日未明)、再起動不能や異常終了など深刻な問題が一部のユーザーで発生していたWindowsの月例更新プログラム(修正パッチ)を再公開したことを発表した。

問題を修正した新しい更新プログラム「KB2993651」の配布が開始された

 Windows Updateの自動更新を有効にしている利用者は、自動的に新しい更新プログラムがインストールされるため、現状で新たに対策を行う必要はない。ただし、全く問題が発生しなかったユーザーに対しても、問題となった前の更新プログラムをアンインストールすることを推奨している。

 また、新しい更新プログラムはすべての利用者がインストールすべきだとしている。インストールしない限り、Windowsの特権が昇格されるカーネルモードドライバーの脆弱性が修正されることはない。

 Microsoftは米国時間8月12日(日本時間8月13日)に、Windows Updateで更新プログラムを公開し、その後、一部のユーザーの間で問題が発生していた。そのためMicrosoft、マイクロソフトが問題の臨時対応策などを発表していた経緯がある。

 問題となったのは、セキュリティ情報「MS14-045」で公表された脆弱性を修正する更新プログラム「KB2982791」だ。「KB2982791」は、8月15日にMicrosoftが失効させている。この段階で「KB2982791」はダウンロードできないようにされた。

 今回、Microsoftは「MS14-045」を更新。問題を修正した新たな更新プログラム「KB2993651」を発行した。Microsoftはすべての利用者に対し、「KB2993651」の適用を求めている。

 以前の更新プログラム「KB2982791」は、少数の利用者の間で再起動不能、異常終了などの問題が発生していた。しかし問題が発生しなかった利用者も多い。

 Microsoftでは問題が発生しなかった場合でも、新しい更新プログラムの適用を求めている。なお、新しい更新プログラムを適用する前に、以前の更新プログラムをアンインストールする必要はない。また、更新プログラムが複数存在する場合でも、インストールする順番を考慮する必要もない。

 しかしながら、Microsoftは問題の「KB2982791」をアンインストールすることを「強く勧め」ている。コントロールパネルでWindows Update画面左下にある「インストールされた更新プログラム」メニューをクリックして、リストから「KB2982791」を選択することでアンインストールが可能だ。

 また、前の「KB2982791」で問題が発生した利用者は、新しい更新プログラム「KB2993651」のインストール後に問題が発生することはないとしている。

 なお、MicrosoftはFAQの中で、発生した問題について「マイクロソフトは、この更新プログラムのインストールと関連した挙動を調査しており、より多くの情報を提供できるようになった時点で、このセキュリティ情報を更新する」とコメントし、引き続き調査を行っていることを明らかにした。

 なお、Windows 8.1の場合、新たな更新プログラムをインストールするには、2014年4月に公開された「Windows 8.1 Update(KB2919355)」があらかじめインストールされている必要がある(Windows RT 8.1、Windows Server 2012 R2の場合も同様)。

(青木 大我 taiga@scientist.com)