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スマホなどを“定点カメラ”にして生活を記録するビデオログサービス「VLOG」

 株式会社ブイログは、ネットワークカメラやスマートフォンを使用した、クラウドベースのビデオログサービス「VLOG」を11月1日より提供すると発表した。

ビデオログサービス「VLOG」向け専用カメラ「VLOG CAM VCC-1」

 VLOGは、ネットワークカメラからクラウドにアップロードされた動画を保存するサービス。撮影された動画は、プランにより最大7日間までフルタイム録画される。また、フルタイム録画の保存期間終了後も、カメラによる動体検知や、ネットワークカメラに内蔵されたマイクによる音検知を起点として、約15秒間の動画をビデオログとして蓄積していく。

 視聴には、スマートフォン向けの専用アプリ(iOS 7以上、Android 4.1以上に対応)を用意。カメラのリアルタイム視聴、クラウドに保存されたビデオログの視聴のほか、SNSサービスなどに共有することも可能。アプリには、スマートフォンを“ネットワークカメラ化”する機能も備えており、後述のVLOG専用カメラとスマートフォンがVLOG上でカメラとして利用できる。

 VLOGでは、部屋の見守り以外に、パーティーのビデオ記録や、“昨日着た服と被らない”ためのファッションチェックなど、定点カメラによるライフログツールとして利用できるとしている。ネットワークに接続可能な環境であれば、スマートフォンを車のフロントガラスに設置することで、ドライブレコーダーとして使用することもできるとしている。

 また、機械学習を活用した映像解析技術により、撮影された人物を識別する「顔認識サービス」をオプションとして12月より提供予定。スマートフォンアプリに搭載されている「顔フィルター」を使用することで、特定の人物に絞ってビデオログを視聴することもできる。人物の識別は、顔を含めた人の特徴を独自のアルゴリズムを用いて解析するため、顔が分かりづらい横向きや後頭部の一部でも識別可能だという。このほか、ペット向け機能や、BtoB向けにカメラの前を何人通ったか、男女別で何人かといった店舗向け機能も提供予定。

株式会社ブイログ代表取締役社長の菊池正和氏
菊池氏は、ネットワークカメラをハンディカム、スマートフォン、アクションカムの次に来る「第4の波」としている
独自のアルゴリズムを採用した顔認識機能。対象が横を向いていても正確に人物を識別する
カメラで撮影された人物をフィルタリングしてビデオログを振り返ることもできる

 VLOGでは、専用カメラとして「VLOG CAM VCC-1」を12月に発売する。400万画素のCMOSセンサーを搭載し、フルHD(1920×1080ピクセル)での撮影が可能。視野角は140度で、ナイトビジョン機能やマイクを内蔵する。IEEE 802.11n/g/bのWi-Fi接続に対応し、PCなどを介さずにクラウドサービスと接続できる。さらに、Bluetooth 4.0に対応し、「Bluetooth Smart」のセントラル機能をサポート。IoT機器のハブとして機能し、VLOG CAMに対応するIoT機器を、VLOGのスマートフォンアプリから操作することができる。想定売価は2万円程度を予定している。

「VLOG CAM」の底面には三脚穴が設けられている
「Bluetooth Smart」のセントラル機能を利用したIoT機器のハブとして利用可能
タップに接続された機器の電源を、スマートフォンからリモートでオン/オフできる、台湾reIDEA製のコンセントタップの操作デモ。なお、国内法の関係上、当面の販売は未定
2016年春に発売予定のreIDEA製環境センシング機器「COMFORT」。温湿度や一酸化炭素、VOCs(揮発性有機化合物)も計測可能なほか、360度の赤外線センサーを搭載し、VLOG CAM経由で外出先のスマートフォンから家電を操作可能。操作はVLOGの専用アプリを用いる

 利用料(税別)は、カメラ映像のリアルタイム視聴とカメラとマイクを使用したトーク機能を利用できる「ライブ視聴プラン」が無料。また、クラウドへのビデオログ保存など、各種サービスをフルで利用できる「VLOGプラン」では、フルタイム録画が2日間の「2daysプラン」が月額500円、7日間の「7daysプラン」が月額800円。別途「カメラ登録利用料」としてスマートフォン1台あたり300円が発生するが、VLOG CAMではカメラ購入費用に含まれる。

 ブイログでは、VLOGをBtoCのほかBtoB向けにも展開予定。ビジネスパートナーとして、株式会社アイ・オー・データ機器が、VLOGの映像処理技術を融合したコンシューマー向け製品の開発を行う。また、富士ソフト株式会社と、VLOGをベースとしたBtoB向けパッケージソリューションの開発・販売を共同で実施するとしている。

今後のスケジュール
サービス開始キャンペーンとして、スマートフォンをカメラとして固定する際に便利なマルチアングルホルダーを1090円で提供するキャンペーンを実施する

(山川 晶之)