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絵心ゼロでもチラシやSNS用画像は作れます! 無料で使える“デザインツール”5選

図や絵を描くのはどうしても苦手……そんな時こそ“デザインツール”の出番だよ

 WrodやExcelの操作はお手のもの、大概の文書は作成できるよという方でも「じゃあチラシを作ってよ」と頼まれ、思わず頭を抱えこんでしまったことはありませんか? いわゆる“デザイン“の領域です。

 ブログに写真を貼り込む程度の操作なら誰でも比較的カンタンです。しかしデザインなると、背景にどういった画像を選び、文字のレイアウトはどうするか、そもそも商品名のロゴがないとダメじゃないかといった具合で、考えることは雪だるま式に増加していきます。チラシに限らず、お店でTwitterを運用しようとなった場合も、投稿画像をどうしようといった悩みも出てくるでしょう。

 そこで今回は、仕事に役立つさまざまなデザインを、比較的身近にしてくれるオンラインツール類をご紹介しましょう。「絵心云々どころか、図を書くのも苦手」という方はぜひご覧ください。

Canva(キャンバ)

https://www.canva.com/ja_jp/

 インストール不要でブラウザー上から利用できるデザイン作成サービス。やや乱暴ですが“ドラッグ&ドロップ対応の素材レイアウトソフト+オンライン素材集”と考えたほうが分かりやすいかもしれません。開発元はオーストラリアの企業ですが、日本展開にあたってはKDDIウェブコミュニケーションズが業務提携しています。

 サービスとしては極めて高機能であり、あらかじめ用意されたデザインの種類も豊富。例えば、プレゼン資料の表紙になりそうなテキスト付き画像、さらにはチラシ、SNSの投稿用写真などが作れます。

 実際の操作の流れは、まず作成したい画像の大きさを決め、写真・文字などの配置をドラッグ&ドロップで調整するのが基本。フォトレタッチソフトと極めて似た感覚で使えます。

ログイン後のメイン画面。一度作ったデザインの手直しも可能です
実際の編集画面。あらかじめ多くの素材が用意されているので、「Canva」の中だけでデザイン作業が完結します

 そして重要なのは素材があらかじめ用意されていること。いわゆるライブラリ画像が充実しており、風景、背景用パターン、アイコン、フォントなどを検索フォームから探せます。有料の画像も一部ありますが、手持ちの写真をCanvaにアップロードすることもできます。

 基本的な機能の利用は無料。作成した画像を汎用的なPNG、JPEG、PDFでダウンロードするのも無料です。なお、作成済みファイルのキャンバスサイズを後から変更したい場合などには、月額9.95ドル(年間契約時)の有料プランへの加入が必要になります。

STORES.jp ロゴメーカー

https://stores.jp/logo#/

 ネットショップ作成・運営サービスの「STORES.jp」が公開している無料サービス。その名の通りロゴ作成に特化しており、利用にあたっての会員登録も不要です。

 操作もシンプル。まずロゴの中に表記する名前を入力します。その他には約60種類ほどあるシンプルなアイコンの中からどれか1つ、そしてキャッチコピー(サブテキスト)を入れるかどうかだけ。フォントの種類や色も選べます。作ったデザインは背景透過PNGとしてダウンロード可能です。

機能は非常にシンプル。ユーザー登録も不要なので、カンタンに試せます

Cacoo

https://cacoo.com/ja/

 フローチャートに代表される各種図形を作成するためのオンラインサービス。このジャンルではマイクロソフトの「Visio」が有名ですが、「Cacoo」は機能限定の無料プランが用意されており、なおかつブラウザー上ですべての操作を行えるのが特徴です。

 ユーザーインターフェースはスッキリと洗練されていて、使いやすさはなかなかのもの。チャート図作成に慣れていないうちはなかなか難しいと感じるでしょうが、図形をドラッグ&ドロップだけで綺麗にそろえられるのはなかなか快感です。なお、無料プランは6シートまでチャートを作れ、ファイル出力はPNG限定となります。

かなり複雑なフローチャートも作成可能。ユーザーインターフェースも相当スゴイです

Photoshop Express Editor

http://www.photoshop.com/tools
 スマホでは写真加工用のアプリがあらかじめ搭載されているのがいまや当たり前。しかしPCで、かつブラウザーだけで写真を編集しようとすると意外と選択肢が少なくなってきます。「Google フォト」あたりも、色味調整や切り抜き以上のことをやろうとすると途端に制限だらけになります。

 フォトレタッチ(写真の修正・加工)はフリーのものも含めてソフト各種あるので、それらを使うのが最も手堅い選択です。ただ、アドビが無料公開している「Photoshop Express Editor」の存在も知っておいて損はありません。ユーザーインターフェースは英語ですが、モザイクをかけたり、スタンプを貼り込むなどの簡単なレタッチができます。

編集画面で「Crystaleze」エフェクトをかけたところ

LOGASTER

https://www.777logos.com/
 参考までにこちらもご紹介。なんとウクライナ発というロゴ作成の専門サービスです。名前、キャッチコピーを入力し、あとはカテゴリー(業種)を指定すると、いかにもそれっぽいロゴを数十パターン自動で作成してくれます。このあたりの操作感はユーザー登録する前にも試せます。

 なお、作成したロゴの画像をダウンロードするにはユーザー登録が必要です。ただし、無料プランではサイズが小さいものに制限され、「LOGASTER」の透かしが入ってしまうため、仕事関係で使うのは難しいかも。高解像度素材のダウンロードは1回9.99ドルから。

自動で何パターンものロゴを自動生成してくれます

まとめ~ツールがそろったら、素材集なども活用してみよう

 今回は“デザイン”というくくりで5種類のオンラインツールを紹介しました。それぞれ用途が異なるので、使い分けるのが一番ですが、その中であえてオススメを挙げるとなると、やはりCanvaでしょうか。フォトレタッチソフトのようでありながら、機能はあくまでシンプル、そして何より素材探しがラクチン。まさに“デザインツール”という表現が相応しいと思います。

 そしてもう1つ、絵や図といったデザイン関連でお悩みの方は、ぜひ”素材集”も活用してみてください。お正月であれば門松、夏休みといったらスイカといった具合に、あらかじめよく使われそうなイラストを数多く蓄積したサイトのことで、そのイラストは必要に応じてユーザーがダウンロードできます。一定の条件を満たせば無料で画像を利用できるところが多く、また、最近は“フォトストック”などと呼ばれる写真版の素材集サイトも増えてきました。

 これらの素材集サイトは「INTERNET Watch」の過去記事でも度々取り上げています。今回紹介したデザインツールと組み合わせ、ぜひ、いろいろな用途に使ってみてください。アイキャッチ効果がグッと高まるはずですよ!