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「アンネの日記」の著作権保護期間をめぐって海外で論争が発生中
(2016/1/6 06:00)
青空文庫では2016年1月1日をもって新たに著作権切れとなった江戸川乱歩、谷崎潤一郎らの作品が加わり、いまなお公開を目指して多数の作品の作業が行われている。そんな中、ドイツでの著作権保護期間である70年を経過し、今年から公開が可能になったとされる「アンネの日記」について、海外でちょっとしたトラブルが発生している。具体的には、著者であるアンネ・フランクが死去した1945年からはたしかに70年が経過したが、日記を編纂したのは父親であり、彼が死去した1980年を基準に計算すると、まだ保護期間は継続しているとアンネ・フランク財団(Anne Frank foundation)が主張しているというもの。とはいえ日記の著者はアンネ・フランクとなっている以上、保護期間切れは明らかであるとして、財団の主張を聞き入れずにインターネット上で公開されるケースも相次ぐなど、新年早々ややこしい事態となっているようだ。ちなみに財団のサイトでは、これら保護期間について「各国の著作権法に応じて判断されるべき」とのみ記している。
◇Anne Frank foundation fights plans to publish diary online on 1 January(The Guardian)
http://www.theguardian.com/books/2015/dec/31/anne-frank-foundation-fights-plans-publish-diary-online-1-january
◇Copyright on diary papers(Anne Frank House)
http://www.annefrank.org/en/News/News/2015/November/Copyright-diary-papers/
◇新規公開作品(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/whatsnew1.html