日本ネットワークアソシエイツ(NAC)は、2003年10月度のコンピューターウイルス届出状況を発表した。依然としてBlasterの亜種である「Welchia」が蔓延しているのに加え、マイクロソフトからの修正プログラムを詐称する「Swen」の被害も拡大した。
発表されたウイルス届出数は、NACのオンラインウイルス検出サービス「McAfee VirusScan ASaP」が検出したログを基に集計したもの。日本国内だけでなく、海外のデータも含まれる。主に家庭での被害を対象にしたマシン数ベースのランキングと、会社単位で発見された件数ランキングの2種類がある。“感染”の定義は、「PCが実際にウイルスに感染している場合」「ウイルスメールを受け取った場合」「デマメールを受け取った場合」となっている。
個人に関する10月度の届出状況では、9月から引き続き「W32/Nachi.worm(Whelchia)」が最多の2,001件。続いて「W32/Swen@MM(Swen)」が728件を記録した。法人の届出状況では、最多がSwenの367件、続いてWelchiaが335件となった。
NACでは、「Welchiaは、法人では対策が進んでいるようだが、個人やSOHOを中心に蔓延している。感染したことに気付かない個人ユーザーが相当いるのではないか」とコメント。一方Swenについては、「いったん会社内などのネットワークに侵入すると複数の手段で繁殖するため、駆除が困難だ」とし、今後も警戒を強める必要があるという。
また、独自のSMTPを利用して大量メール送信を行なうウイルス「MIMAIL.C」について、「件名が明らかなことや、本文が英文であるため、日本での被害は少ない」と分析。しかしながら、11月1日から4日までの報告件数は総計61件(亜種を含む)に上り、こちらも十分警戒する必要がある。
関連情報
■URL
日本ネットワークアソシエイツ
http://www.nai.com/japan/
■関連記事
・ BlasterやBlaster亜種が依然として多い~NACの9月度レポートにて(2003/10/03)
( 鷹木 創 )
2003/11/04 19:34
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