Webサイトの“発明者”であり、現在W3Cのディレクターを務めているTim Berners-Lee氏が、英国女王からナイト・コマンダー(中上級勲爵士)の爵位を授与された。2004年の新年叙勲者リストの中で発表された。
ナイト・コマンダーは、英国では叙勲者が名乗ることができる爵位としては2番目に高い爵位とされており、グランド・クロスに次ぐものとなる。今回の叙勲は言うまでもなくインターネットの世界的発展に寄与した功績に対して与えられる。
Berners-Lee氏は米国在住だが、ロンドン生まれで英国籍を有している。最初のコンピュータを作製することになったオックスフォード大学を1976年に卒業した後、ジュネーブにあるヨーロッパ粒子物理学研究所(CERN)において1980年、後のWebの基本となる「Enquire」というプログラムを書いた(ただし、このプログラムは公開されなかった)。1989年にはWorld Wide Webという概念を提唱し、1990年に実質的に完成。さらに1991年から1993年にかけて改良を重ね、HTMLなどの基本を完成させていった。
今回の授与についてBerners-Lee氏は、「この名誉は、Web開発コミュニティ全体と、インターネットの発明者や開発者に当てはまるものだ」とコメントしている。
関連情報
■URL
W3Cのニュースリリース(英文)
http://www.w3.org/2003/12/timbl_knighted.html.en
・ Tim Berners-Lee氏、「Semantic Web」の将来展望を語る(2003/11/17)
( Gana Hiyoshi )
2004/01/06 13:26
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