情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)は6日、2004年1月度のウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。ウイルス・不正アクセス共に届出数は減少した。
1月のウイルス届出件数は1,323件で、2003年11月1,786件、12月1,452件から連続して減少している。ウイルス種類別では、月末に猛威を振るったウイルス「Mydoom」が245件で1位、2位はKlezで243件、3位はMimailで150件だった。IPAでは、Mydoomが出現からわずか5日間で届出件数1位になったことから、感染被害の大きいことを推測している。
IPAは、1月に出現したMydoomやBagleが流行した要因として、ウイルスプログラムを電卓やテキストファイルに見せかけてクリックさせる手法を挙げた。Mydoomの場合は、テキストファイルを開くと実際に電卓や文字化けしたテキストが起動することから、感染しても気づかないケースが多いという。このことから、IPAでは安易に添付ファイルを開かないという、ウイルス対策の基本が重要だと改めて警告した。
1月の不正アクセス届出件数は28件で、2003年12月の29件から横ばいだった。被害届出件数は8件。被害届出の内訳は、侵入3件、メール不正中継2件、メールアドレス詐称1件、DoS攻撃1件、その他(ID不正利用)1件だった。
被害事例では、個人のPCで推測されやすいパスワードを設定したために、なりすまされてプロバイダへログインされ、メールを盗み見られた例などを紹介している。IPAは、この事例のように、ID・パスワードの管理や設定の不備が原因の被害が後を絶たないことから、ID・パスワードの管理やサーバーの設定などは充分に注意して管理するように警告している。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/02outline.html
・ ウイルス・不正アクセスともに届出数が減少~IPA調査(2004/01/08)
・ メールの添付ファイルにご用心~IPA、年末年始警報を発令(2003/12/19)
・ IPA、2003年11月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況(2003/12/05)
( 大津 心 )
2004/02/06 13:46
- ページの先頭へ-
|