米IAC/InterActiveCorpは1日、ビジネス向けソーシャルネットワーキングサイトの米ZeroDegreesを買収したと発表した。買収金額など契約の詳細は明らかにされていない。IACは、さまざまなインターネットビジネスを展開しているマルチブランド企業で、保有するWebサイトには「Expedia」「Ticketmaster」などの著名サイトがある。
ZeroDegreesは2003年8月に設立され、業界で話題となったビジネスに特化したソーシャルネットワーキングサイト。その特徴は人脈を広げられることに止まらず、ある人物との関係を秘密にできたり、関係のない人物が勝手に接触できないようにする仕組みにある。また、Microsoft OutlookやLotus Notesからアドレス帳を直接読み込めるため、友人関係の入力作業を大幅に簡略化できるのも人気の理由の1つだ。
ZeroDegreesを買収したIACは、国内で言うところの“出会い系サイト”に近いと考えられる「Match.com」や「Evite」をすでに保有し、ソーシャルネットワーキングビジネスで高い知名度を持っている。今回、このポートフォリオにビジネス向けのZeroDegreesが加わることになる。
ビジネス向けソーシャルネットワーキングサイトとしては、ZeroDegreesのほか、「LinkedIn」などが著名。有望視されている複数のベンチャー企業が存在しており、競争は激しい。また、出会い系サイトや友人関係を広げていくためのソーシャルネットワーキングサイトとしては、「Friendster」や米Googleの社員が立ち上げた「Orkut」なども人気を集めており、この分野で利益を上げるビジネスモデルを構築することが目下の課題となっている。
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■URL
ニュースリリース(英文、PDF)
http://www.iac.com/press_releases/pdfs/ZeroDegrees.pdf
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/03/02 11:53
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