独立行政法人通信総合研究所(CRL)は、CMOS高周波集積回路(CMOS-MMIC)を搭載したUWB(Ultra Wideband)無線通信システム用送受信モジュールを開発し、有線での伝送特性評価を行なったと発表した。伝送モジュールの開発は、沖電気工業や三洋電機、アドバンテストなども協力している。
今回開発したUWB用伝送モジュールは、3~5GHzの周波数帯を利用した高速データ通信を実現するもの。CRLの提唱するSSA(Soft Spectrum Adaptation)方式のシステムに対応し、SSAで統合されたDS-SS(Direct Sequence - Spread Spectrum)方式を含むインパルス方式とマルチバンドOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式にそれぞれ対応する2種類のモジュールが開発されている。
有線での伝送特性評価も行なわれ、最高320Mbpsのデータ伝送を達成。エラーレートなどの特性評価も実施した。
CRLでは、IEEEなどの国際標準化団体においてSSA方式の考え方を一部導入したDS-SS方式によるUWBシステムを提案しており、今回開発したモジュールについて「SSA方式の実現性と優位性を提示するもの」と位置づけている。今後は、「無線伝送実験を行ない、国際標準化の確立に向け有効な実験データの取得を目指す」という。
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インパルス方式のモジュール
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こちらは、マルチバンドOFDM方式のモジュールだ
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www2.crl.go.jp/pub/whatsnew/press/040317/040317.html
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( 鷹木 創 )
2004/03/17 20:33
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