コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は27日、徳島県警察本部生活保安課と生活安全企画課、徳島北警察署が同日、Yahoo!オークションで募った顧客相手に海賊版ソフトをダウンロード販売していた国分寺市に住む無職男性(41歳)を著作権法違反の疑いで逮捕したと発表した。
男性は、ジャストシステムの日本語入力システム「ATOK16」の海賊版をYahoo!オークションに出品。落札者に対して、ソフトをアップロードしたWebサイトのURLと代金の振り込み先を案内し、代金を振り込ませた上で、ソフトをダウンロードさせていたという。
警察は、逮捕時に行なわれた家宅捜索で、PC4台と銀行通帳などを証拠品として押収。逮捕された男性は、ファイル交換ソフト「WinMX」で不正に入手したソフトを販売。4月だけで約30万円を売り上げ、儲けは生活費に充てていたとしている。
なお、告訴人はATOK16を販売するジャストシステム。同社は海賊版ソフトの鑑定にも協力した。
ACCSでは、「Webサイトに海賊版ソフトをアップロードする類型の公衆送信権侵害事件ではこれまで、無料でやり取りされる事例がほとんど」「Yahoo!オークションを悪用した事件ではCD-Rなどのメディアが利用される場合が多かった」とし、今回の事件について、「実際に金銭の授受が発生したことと、メディアを用いないダウンロードという手法をとったことが特徴だ」という。今後の傾向としては、「より匿名性を高めた販売方法が出現すると考えられる」とする一方で、「銀行口座などのやり取りを追跡することで犯人を特定できるはずだ」とコメントした。
関連情報
■URL
コンピュータソフトウェア著作権協会
http://www.accsjp.or.jp/
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( 鷹木 創 )
2004/04/27 15:04
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