トレンドマイクロは7日、同社のサポートセンターに寄せられた報告件数をもとに作成した2004年4月度の「ウイルス感染被害マンスリーレポート」を発表した。4月の報告件数は6,560件で、3月の5,890件から約11%増加した。
4月のウイルス感染被害報告件数の1位は、3月に引き続き「Netsky」で1,222件(前月1,652件)だった。2位はAgobotで333件(同113件)、3位はHarnigで287件(同4件)、4位がBytever.Aで254件(同149件)と続いた。Netskyは、3月度よりは報告数が減少したものの、依然として2位以下を大きく引き離しており、感染報告数の約2割を占めている。
トレンドマイクロのウイルス解析担当者は、4月の届出状況について、「3月に引き続きNetskyが、全体の件数を引っ張っている」とコメントした。Netskyについては、「4月だけでも新たに10種類以上の亜種が発見されているが、事実上の感染は3月に発見された『Netsky.P』と『Netsky.Q』の2種類に集中している」と分析したほか、ウイルスプログラム本体である添付ファイルが壊れていたり、添付されていない状態で飛来するNetskyも数多く報告されていると指摘。このようなメールは、ウイルス感染こそしないものの大量に受信することにより、スパムメールと同様にトラフィックを消費する被害に繋がっているという。
そのほかのウイルスでは、3位のHarnigや5位のTopgerといったトロイの木馬型不正プログラムの報告が目立つと指摘している。特にHarnigは、キーロガー活動といった情報漏洩活動を行なうため、注意が必要だという。なお、新種のウイルスでは現在感染を拡げているウイルス「Sasser.A」や「Sasser.B」を危険度が高いとして警告している。
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■URL
トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
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( 大津 心 )
2004/05/07 13:22
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