携帯電話用OS大手の英Symbianは10日、トロイの木馬が仕掛けられた携帯電話向け海賊版ゲームを発見したと発表し、利用者に注意を呼びかけている。
発見されたのは、「Mosquitos」というシューティングゲーム。違法な海賊版ゲームを配布している、いわゆる“Warez”サイトなどで配布されていたという。このゲームはもともと独Ojom社が開発したゲームだが、Warezサイトに掲載され、さらにP2Pネットワークで流通していた同ゲームの海賊版の中にトロイの木馬が仕掛けられていることが判明した。
Mosquitosの海賊版をンストールしようとすると、セキュリティに関する警告や、このソフトが海賊版であることを示す画面が表示されるが、インストールを続ければゲームを通常通りプレイすることはできる。しかし、背後でトロイの木馬が英国、ドイツ、オランダ、スイスの有料電話に勝手に接続し、通話料金を詐取すると見られている。
このトロイの木馬は、携帯電話の利用者が自発的にWarezサイトやP2Pネットワークで海賊版ゲームをダウンロードしない限り感染しない。携帯電話利用者が海賊版のソフトウェアを入手するなど、違法な行動をとることがいかに危険であるかを示す好例となっている。
なお、日本では富士通製のFOMA端末にSymbian OSが採用されているが、このトロイの木馬には感染しないとSymbianでは説明している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.symbian.com/press-office/2004/pr040810.html
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/08/11 13:16
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