シスコシステムズは24日、日本国内で法人向けウイルス対策技術「Cisco Network Admission Control(NAC)プログラム」に対応したソリューションを提供開始すると発表した。シマンテックやトレンドマイクロ、マカフィーなどのセキュリティベンダーとも提携して、各種ソリューションや製品を提供するという。
NACプログラムは、ウイルス対策ソフトの定義ファイルなど必要な更新を行なっていないマシンをネットワークに接続させないようにする技術だ。クライアントPCやサーバーに常駐して、ウイルス対策ソフトの更新状況などを監視する「Cisco Trust Agent(CTA)」などのコンポーネントによって、各PCの情報を収集。NACプログラムに対応するシスコ製品で構成されたネットワークに情報が伝えられ、PCごとにアクセス管理を行なう。
なお、CTAはウイルスの“ゼロデイアタック”を防ぐコンポーネント「Cisco Security Agent(CSA)」と統合して提供される。シスコでは、「CTAとCSAを統合することで、クライアントPCやサーバーに搭載されたOSに適用される修正プログラムの整合性を維持できる」という。
NACプログラム対応製品は、Cisco IOSを搭載した「Cisco 800シリーズ」から「Cisco 7200シリーズ」までのルータ。ただし、ルータのIOSには、「Advanced Securityイメージ」オプションを含む、リリース(バージョン)12.3(8)T以降を用いる必要がある。また、Cisco Secure ACS Version 3.3、CSA 4.0.2(英語版OSに対応)も同時にリリース。各製品の保守契約を締結しているユーザーに対して、無償で提供するという。
このほか、シマンテックの「Symantec Client Security 2.0」「Symantec AntiVirus Corporate Edition 9.0」、トレンドマイクロの「ウイルスバスター コーポレートエディション 6.5」(9月14日発売)、マカフィーの「VirusScan Enterprise 8.0i」「同 7.0/7.1」の各製品もNACプログラムに対応。一部製品では、NACに対応するためにアップデートしなければならないので、注意が必要だ。
シスコでは今後、IEEE 802.1xのサポートも計画。また、現在はルータのみの対応プラットフォームを、2005年第1四半期にはスイッチ(Catalyst 2900~6500)などにも拡張する予定で、さらに現状はWindows XP/2000/NTにのみ対応しているCTAを、Windows Server 2003やLinuxでも利用できるようにするとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(シスコシステムズ)
http://www.cisco.com/japanese/warp/public/3/jp/news/pr/2004/046.shtml
シマンテック
http://www.symantec.co.jp/
トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
マカフィー
http://www.mcafee.com/jp/
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( 鷹木 創 )
2004/08/24 19:54
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